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Beauty / Expert

たるみ危険者におすすめの3つのケア法。

VOGUE JAPAN9月号では「顔がたるむ人、たるまない人」にクローズアップ。本誌では“たるみをつくる20の要因”からスタート。チェック項目から“たるみ危険者”になった人には“たるまない人になるための習慣”を提案しました。今回はその一部、たるみを防ぐ3つのケアを取り上げます。
フェイスケアより先にするべき“たるみケア”。
フェイスケアより先にするべき“たるみケア”。
顔のたるみと聞くと“顔”そのもののケアを連想する人も多いはず。けれども、今回この企画の中で取材した歯科医、セラピスト、笑顔研究家たちの出した答えは意外にも顔以外のところのケアでした。顔が顔が……と顔だけに意識がいっている時点で、既にたるみが進行しているかも!? 大切なのは顔がたるまないように、背筋を正し、顔とつながった頭皮からしなやかにリフトアップしてくれる状態をつくること。そして舌のゆるみが二重あごをつくり、日々の歯ぎしりなど歯の食いしばりが、顔を下に引っ張っているということもお忘れなく。“たるまない人になるための習慣”をものにして、たるみの進行にストップをかけよう。
1 まずは姿勢から。体の軸を意識して、下垂スパイラルを脱出。
1 まずは姿勢から。体の軸を意識して、下垂スパイラルを脱出。
姿勢の悪さ、特に、肩が内側に入り頭が前に出る上半身の前傾は、フェイスラインがゆるみ、ほうれい線とマリオネットラインの下垂を引き起こす。では悪い姿勢の原因は? 「成人女性で5 ~ 6 ㎏ある頭の重さを支える能力は首の骨にはなく、肩甲骨から後頭部の筋肉で吊っています。姿勢が悪く頭が前にあるほど、支える筋肉への負荷が増し、顔全体の皮膚が下方へと引っ張られてしまいます」(李先生)。また睡眠中の姿勢も重要だ。「体を歪めるのは持続的な弱い力。限られたスペースで長時間同じ姿勢を続ければ体に悪影響が。一番悪いのが、朝まで横を向いて丸まって眠ること。血液やリンパの流れが悪くなり、顔や手足がむくみ、骨格の歪みにも。心臓より頭が高くなる枕も血液の巡りを妨げます。自由に寝返りが打てることが大切なので、重い掛け布団もNG」と李先生。またスマホ依存の生活も前傾姿勢の大きな要因に。偏った動きを続けず、体の中心に頭があることを常に意識。
【Exercises】
シンプルな動きで体の軸をまっすぐに。
ラジオ体操第一の初めに行う背筋を伸ばす動きで正しい姿勢を確認。両腕をまっすぐ上に伸ばし手のひらを外に向ける。目、肩、骨盤を水平に保つ。
2 舌を鍛えて、シャープなあごを手に入れる。
2 舌を鍛えて、シャープなあごを手に入れる。
体重は増えていないのに、あご周りがたるみ、もたつく。「二重あごを脂肪と誤解している人も多いようですが、大きい筋肉がない部分には脂肪はつきにくいもの。多くの場合、あごのもたつきの正体は、舌の付け根の沈下です」と李先生。その原因は、噛み合わせのズレによる下あごの後退のほか、舌を動かさない習慣にもあるという。英語のR の発音は舌の筋肉を使うが、日本語は舌を動かすことが少なく、筋肉も衰えやすいそう。菅原さんいわく「口呼吸の人は、常に口が開き舌がゆるみがちで、あごのたるみやほうれい線のほか、口臭、いびきなど健康面に悪影響が」。あご周りが気になるなら舌トレ急務!
【Exercises】
舌の筋肉を鍛えてあごのラインをシャープに。
舌を奥から思いっきり下に伸ばし、肩を落として5 秒間キープ。同様に、上に、左に、右に伸ばし、それぞれ5 秒間。鏡を見ながら舌の動きを確認。
3 顔は摩擦厳禁! 頑張りすぎのスキンケアで、肌はゆるゆるに。
3 顔は摩擦厳禁! 頑張りすぎのスキンケアで、肌はゆるゆるに。
美意識が高くスキンケアを一生懸命やる人ほど陥りがちなミスが、顔のこすりすぎ。「洗顔、クレンジングのふき取り、スキンケアをなじませるとき、そしてタオルで拭くなど。顔をゴシゴシこすっている人の肌はゆるゆるになり、たるみやすくなります」と猪越さん。洗顔は泡の力で汚れを落とし、クレンジングもたっぷりのせたら手を顔に密着させて吸い出すようにパッと放すタッピングで。また、最新処方の化粧水や美容液、クリームは、すり込まなくても内側まで浸透する。「スキンケアを塗るときは、手のひらで温めてから顔を包み込むハンドプレスで、余計な摩擦を与えないように。血液やリンパの流れを促すマッサージもたるみ予防には有効ですが、皮膚を動かさず筋肉だけを動かすのが基本。クラランスでは、頭の重みを利用して溜まった老廃物や水分を排出し、むくみや重さを解消するためのオートリフティングマニュアルというメソッドを提案しています」。手で押さえるだけのスキンケア作法で、ゆるゆる肌と決別を。
【Exercises】
1. 頭の重さを利用して目もとをドレナージュ。
座った状態で両肘を両膝に乗せ、目もと部分を手のひらで覆う。上半身を前傾し頭の重さを手に預けて10 ~ 15 秒。目周りのむくみと疲れがすっきり。

2. 頬、フェイスラインのゆるみを引き締める。
手のひらを頬に移動し鼻が出るように軽くプッシュして10~15 秒。さらに両手であご全体を包み込み10 ~15 秒。老廃物を流して輪郭を引き締める。
今回お話を伺った人たち……

猪越理恵さん
クラランス・トレーニングチーフマネージャー。豊富な知識と経験で肌から性格や生活を見抜き、その人に合うケアをアドバイス。

菅原 徹さん
笑顔研究家。早稲田大学人間総合研究センター招聘研究員。表情筋を研究し、笑顔による美容、健康、社会的メリットを伝える。

村木宏衣さん
スタイルM 代表、アンチエイジングデザイナー。西洋医学と骨格矯正などの東洋医学を融合させた施術で結果を出すゴッドハンド。

李 光生先生
代官山デンタルクリニック院長。噛み合わせ理論に基づき歯の磨耗を防ぎ口内環境を整えながら顔の歪みや肌老化にアプローチ。

Photo: InDigital Illustration: Cristiana De Zanche & Pietro Gaudenzi Text: Eri Kataoka Editor: Yu Soga

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