長期的な低金利政策により定期預金や国債の利回りに期待が持てず、一方で、先行き不透明な国際情勢のために株や為替は安定感に欠く昨今、新しい金融商品としてソーシャルレンディングに世界的な注目が集まっています。

融資案件に投資するという性質上、元本割れが起こりにくく、収益性も高いことから新しい資産運用の選択肢として検討している方が増えています。ここ数年で、参入企業も急激に増加し、にわかに盛り上がり始めたソーシャルレンディング業界。今回は、そんな活況を呈する国内ソーシャルレンディング事業者を全てまとめてみました。

これさえ見れば、全ソーシャルレンディング事業者とその特徴を抑えることができます!

maneo(マネオ)

maneo
2008年10月に日本で初めてソーシャルレンディングサービスを開始した業界のリーディングカンパニーです。2016年10月現在で500億円以上の資金を個人投資家から集めており、実績、規模ともに断トツの業界1位です。

株主には、GMOクリックホールディングスやVOYAGE VENTURES、SMBCベンチャーキャピタルなどが名を連ねています。昨今では、LCレンディング、ガイアファンディング、クラウドリースなど他社ファンドの募集取扱いを行うなどプラットフォームとしての存在感も強まっています。

ソーシャルレンディング投資を行うなら、まず口座開設すべきサービスでしょう。

SBIソーシャルレンディング

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2011年3月にサービスを開始。SBIグループの100%小会社です。不動産担保ローン事業者に対して事業資金を融資するファンドを中心にこれまで150億円以上の資金を集めています。(2016年10月現在) SBIソーシャルレンディングだけの特徴的な商品に「証券担保ローンファンド」というものがあります。

これは、SBI証券に株式を預けている個人を対象に、株式を担保として貸付を行うファンドです。企業向け融資ファンドが大半を占める日本国内において、個人を融資対象に設定した希少なファンドです。

クラウドバンク

クラウドバンク
ソーシャルレンディング業界初の証券会社として、2013年10月にサービスを開始しました。クラウドバンクの特徴はバリエーションに富んだファンドにあります。

中小企業を支援する「中小企業支援型ファンド」、太陽光発電所や風力発電所の開発を促進する「代替エネルギー特化型ローンファンド」、東南アジアなどの新興国を支援する「新興国支援型ローンファンド」など、一つのサービスで性質の異なる多様な案件に投資できるのがクラウドバンクの魅力です。

クラウドクレジット

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2014年6月にサービスを開始。クラウドクレジットは南米、ヨーロッパ、アフリカなど、新興国の小口債権を中心に取り扱う海外に特化したソーシャルレンディング事業者です。

国内の事業者では唯一、円建て、ドル建て、ユーロ建て、ルーブル建ての4種類の通貨での運用ができます。為替ヘッジ付きのファンドもありますので為替リスクを懸念される方にはオススメです。

2014年7月には、マネックスベンチャーズ、GCI キャピタルから、さらに、2015年の3月には伊藤忠商事から約2億円を調達しており、これからの成長に期待が持てます。

オーナーズブック

オーナーズブック
2014年9月にサービスを開始した業界初の不動産特化型のソーシャルレンディングサービスです。建物の状況、交通・接近条件、物件評価額などをサイト内で開示するなど情報の透明性が高く、投資家にとって非常に親切なサイト構成になっています。

物件リスクを「ローケーション」「稼働率」「スポンサークレジット」の観点から評価しているコンテンツもわかりやすいと好評です。

ラッキーバンク

ラッキーバンク
ラッキーバンクは、不動産に特化したソーシャルレンディング事業者です。2014年11月にオープンしてから約2年で60億円近くの資金を集めることに成功した勢いのあるサービスです。
業界で初めて融資対象となる不動産の鑑定書を掲載するなど情報の透明性を高めようとする意思が感じられ好感が持てます。投資家側のマイページもレスポンスが良くわかりやすいと評判です。

スマートエクイティ

スマートエクイティ
第1種金融商品取引業者(証券会社)であるAIP証券が運営するサービスです。2015年5月にサービスを開始しています。

スマートエクイティの特徴は、すでに他の貸金業者が貸し付けている債権を買い取りファンド化している点です。

ソーシャルレンディングは貸金業法の関係で融資先の情報は開示できませんが、債権の買取の場合は、貸金業法が適用にならないため、スマートエクイティのサイトでは、どこの企業に資金を提供しているかを明示して募集を行っています。

LCレンディング

LCレンディング
2015年7月にサービスを開始。JASDAQ上場企業のロジコムグループ100%小会社です。maneoマーケットを通じて募集を行った最初の企業です。

LCレンディングには、貸付先が万一債務不履行を起こした場合に、親会社であるロジコム社が元本と利息を保証する「ロジコム保証付きファンド」があります。しっかりとした上場企業が保証してくれるということで安心感があり人気です。ロジコム社の財務情報はサイトの中でチェックすることができます。

ガイアファンディング

ガイアファンディング
2015年10月にサービスを開始しています。アメリカの不動産開発会社に特化したサービスです。

経営陣自らもアメリカ不動産投資の実績があり、その中で培われた知識、経験、ネットワークを集結して案件を提供しています。アメリカでの長年の経験から現地の優良な不動産開発業者と提携しています。全案件不動産担保付きです。

トラストレンディング

トラストレンディング
元々、法人向け融資や金融機関向けシステムの提供を行っていたトラストファイナンス社が2015年11月にサービスを開始しました。

不動産や金融債権を担保としたファンドを中心に取り扱っています。運用利回りが10%を越す案件も多く、高利回りのファンドを狙っている方にとっては狙い目かもしれません。

クラウドリース

クラウドリース

2016年2月にオープン。不動産案件が中心のソーシャルレンディング業界の中で店舗ビジネスに特化している独自性のあるサービスです。ポートフォリオの分散先として検討してみても良いでしょう。

スマートレンド

スマートレンド
2016年4月にサービスを開始。公認会計士・税理士事務所などのプロフェッショナルネットワークと連携を行い、融資案件のソーシングを行っています。

担保取得に依存せず、多くの手法を組み合わせることで、ベンチャー企業から大企業まで幅広い企業の融資案件をソーシングします。

みんなのクレジット

みんなのクレジット
2016年4月にサービスを開始。最大年利14%と最大10万円以上のキャッシュバックが貰える破格なキャンペーンで話題のサービスです。

投資金額に応じて、ポイントを導入し、一定のポイントを貯めるとお得なイベントに参加できるようにするなど、新しい試みに次々挑戦する業界の風雲児です。
※行政処分中(業務停止命令)(2017年3月30日時点)

TATERU FUNDING(タテルファンディング)

タテルファンディング
東証マザーズ上場企業のインベスターズクラウド社が運営するサービスです。不動産特化型のサービスとして2016年4月に運営を開始しました。美しいサイトデザインが印象的です。

まだ案件数は多くありませんが、不動産事業に強いインベスターズクラウド社が運営していることもあり今後に期待が持てます。

アメリカンファンディング

アメリカンファンディング
アメリカの不動産投資案件に特化したソーシャルレンディングサービスです。2016年7月にサービスを開始しました。全案件不動産担保付きです。
Loan to Value(貸付比率)を、不動産評価額の70%以下に抑えることで、回収可能性を高く保つ工夫をしています。募集取り扱いmaneoマーケットを通じて行っています。

まとめ

いかがだったでしょうか?参入企業が増えて盛り上がりを見せるソーシャルレンディング業界。こうしてみると各社それぞれユニークな特徴がありますね。是非、この中からあなたに合ったサービスを見つけてみてください。

執筆者紹介

クラウドポート編集部

株式会社クラウドポートの公式アカウント。国内・海外のソーシャルレンディングに関する様々な情報をお届けします。