文部科学省は今年度、経済的困難を抱えた世帯が多い地域を中心に、子供の読書機会を増やす試みに乗り出す。ボランティアによる読み聞かせなどを支援し、所得の低い世帯ほど本に触れる機会が少ない「読書格差」の是正を目指す。
実施主体として複数の地方自治体が名乗りを上げており、5月下旬までに総額約3700万円の委託費の配分先を決める方針だ。
具体的な支援対象として、ボランティアの協力を得て図書館でひとり親家庭の子供に読み聞かせをしたり、推薦図書のリストを作って保護者に配布したりといった取り組みを想定。効果的な読み聞かせ方法を検討し、福祉施設や家庭などへの普及を図る活動も支援する。
2013年度の文科省調査では、年収平均が約920万円の世帯では子供に本の読み聞かせをした割合が83%だったのに比べ、約350万円の世帯では64%にとどまった。〔共同〕