介護大手のセントケア・ホールディングは14日、産業革新機構などと組み、介護現場での人工知能(AI)活用に向けた新会社を設立したと発表した。要介護者の体調や症状に合った介護サービス計画を作成する技術を開発し、2018年4月から介護事業者などに売り込む。年間4~5社程度での導入を目標とする。介護を専門とする企業のAI活用は初めてという。
新会社「シーディーアイ」(東京・中央)を3月21日付で設立した。約25%出資するセントケアや40%出資する産業革新機構のほかに日揮、通所介護(デイサービス)大手のツクイなどが参加し、出資総額は15億円。
産業革新機構がセントケアとの協業に乗り出した背景には、政府内で介護分野でのAI活用に向け議論が進んでいることがある。高齢者の自立を促せば、医療費を抑制できる可能性がある。
セントケア出身の岡本茂雄・元執行役員が社長に就任した。米シリコンバレーのアクティビティ・レコグニションと提携し、介護現場向けのAI開発を進める。