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魔王城での闘い
イスタバル王国から魔王領まで馬車で2週間の道のりを経て…
イスタバル王国と魔王領の間の海峡に立つ。
ルスランが海峡の先端に立ち、祈りを捧げた太陽の石を空に捧げる。
太陽の石が消えて、イスタバル王国から魔王領の間に、虹色の橋が架かった。
「早く行くんだ」とルスランが馬車に飛び乗ってきて、馬車を走らせる。
橋を通りすぎた後に振り向くと、虹の橋は消えていた。
「魔王を倒さなければ戻る事は出来ない。たとえ移動魔法で戻ったとして最初からやり直しか」
ルスランが驚愕を隠せない表情で呟いた。
魔王領の馬車がやっと1台通れるような狭い道を進む。道の両端は岩壁に遮られている。天気の良い日、ランバルト王国から魔王城が見えた。私達はこの狭い道を遠回りして魔王城に進まなければならないようだ。
「怖いぐらい静かだな」とホークが呟く
「魔王領に入ったというのに、魔物一匹襲ってこないとは」とデュエルも呟く
「言っちゃダメ、言うと出てきそうな気がする」と2人に文句を言う。
ルスランは怖い表情で黙り込んでいた。
魔王領の中を1週間かけて、魔王城に移動する間、魔物一匹出てこなかった。
目の前に黒い魔王城が広がる。広い入口から入る。
魔王城の一つしかない扉を開けると、火を噴く赤い龍が居た。
「これが魔王か?」とルスランが叫ぶ。
私達は戦闘位置についた。前衛は攻撃役のルスランとホーク、後衛は黒魔導士のデュエルと回復役の私が立つ。
フバーバを唱えると全員を赤い光が包んだ。
赤龍が火を噴いたが軽いダメージで済んだ。全員に順番に回復呪文をかけていく。
赤龍は何度か火を噴いたが効果が無い事に気付くと、物理攻撃に切り替えた。
1人1人に対して、かみつく、尾で叩くなどの攻撃を行う。これは結構ダメージが大きく、強い回復呪文を要した。時間は要したがついに赤龍が地に落ちて消えた。
これで終わりだと思っていた。
赤龍が居た場所の後ろに上に上がる階段が現れた。
「これはやばい」と思った私達は持てるだけの薬草を持った。
ルスランがメルクの町で賢者に渡された世界樹の葉を持つ。
イスタバル王国で手に入れた魔力回復役を飲む。
階段の上には玉座があり、玉座の前に魔王が立っていた。
黒い、二本の角がある、怖い表情、広がる衣装…
魔王のサイズに玉座が合ってないと思ったけどまじめな場面なので突っ込むのを避ける。
「先手必勝」ルスランとホークが斬りかかる。
魔王は一瞬にして黒い龍に姿を変えた。龍の咆哮が響く、恐怖で体が動かない。
龍が黒い炎を吐き、私達は炎に包まれた。
気付くとデュエル、ホーク、ルスランが倒れていた。息をしていない。
黒龍が私を見た、このままでは間違いなく私も死ぬ。回復役で攻撃呪文なんて何も…
いや、一つだけあった。ランバルタ王国で禁術とされる呪文。
この魔法を使うと術者の体は爆発して死んでしまう。
効果は敵への攻撃と死んだ仲間全員を生き返らせる事。
彼らを生き返らせればきっとルスランが世界樹の葉を使って私を蘇らせてくれる。
私は躊躇なく禁術を、メガザルを唱えた。
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