自身の女性器データ提供の「ろくでなし子」控訴棄却に「当然無罪だと信じて疑ってなかった」

2017年4月13日16時22分  スポーツ報知
  • 控訴が棄却された五十嵐被告と夫のマイク・スコット氏

 自分の女性器の立体的なデータを提供したとして、わいせつ電磁的記録頒布などの罪に問われたペンネーム「ろくでなし子」の漫画家・五十嵐恵被告(45)の控訴審判決が13日、東京高裁(秋吉淳一郎裁判長)であり、一部無罪とした一審・東京地裁判決を支持し、控訴を棄却した。完全無罪を主張する五十嵐被告は即日上告した。

 五十嵐被告はこの日、赤色のワンピースにベージュのコートを羽織って出廷。法廷では、夫で英ロック歌手のマイク・スコット氏が最前列で傍聴していた。

 五十嵐被告は閉廷後、スコット氏と手をつなぎながら会見場へ。「私は当然無罪だと信じて疑ってなかった。残念ながら一審と同様に『デコまん』は無罪、データは有罪。地裁よりも高裁は厳しい判決になると聞いていたので、現状のままでちょっとホッとしています」とコメントした。

 五十嵐被告は、2013年10月と14年3月、自分の性器の形状を3Dプリンターで再現できるデータを第三者に配ったほか、14年7月には都内のアダルトショップ内に女性器をかたどった石こう製の「デコまん」を展示し、わいせつ物陳列罪でも起訴された。第1審の東京地裁では昨年5月9日、罰金40万円(求刑罰金80万円)の判決を言い渡した。

 弁護団は高裁では「デコまん」について、思想性・芸術性を問うまでもなく、わいせつ物に当たらないという判断をしたことについて一審よりも「前進した。検察の面目はつぶれたのではないか」と評価した。

 今年2月に第1子となる男児を出産した五十嵐被告は「この逮捕を機にニュースが世界に流れて見てくれた夫がコンタクトしてくれて妊娠し出産ができた。この事件は、世界を股にかけた壮大な婚活でした。無事出産もでき、私がテーマにする女性器から生命が生まれたというのは象徴的だと思います」と話した。

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