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【ゴルフ】

20歳星野が初Vへ首位発進

2017年4月14日 紙面から

第1日、10番でティーショットを放つ星野陸也=東建多度CC名古屋で(今泉慶太撮影)

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◇東建ホームメイトカップ<第1日> 

 ▽13日、三重県桑名市、東建多度CC名古屋(7081ヤード、パー71)▽晴れ、16.7度、北西2.5メートル▽賞金総額1億3000万円、優勝2600万円▽132選手(うちアマ1人)▽観衆2789人

 プロ2年目の星野陸也(20)が初の単独首位発進を飾った。1イーグル、4バーディー、1ボギーの自己最少タイ66をマーク。今季国内初戦でプロ7戦目の初優勝へ、石川遼の弟分が最高のスタートを切った。1打差の2位に韓国の任成宰(イム・ソンジェ)、2打差の3位に稲森佑貴(22)=グリーンゴルフ練習場=ら6人が続いた。

 緊張で両脚が震えた。出だしの10番。得意のドライバーを強振すると、星野陸はバランスを崩し、ふらついた。「(スタート前に)スクワットをやりすぎたかな」。ただ、そんな初々しい不安もほんの一瞬だった。プロ7戦目。「若手スター候補」の看板を、今季国内初戦、しかも初日にいきなり見せつけた。

 17番パー5(518ヤード)。1打目に323ヤードのビッグドライブを披露した。ギャラリーから拍手を浴びたが、より鮮烈だったのは2打目だ。残り195ヤード。迷わず選んだのは、なんと8番アイアンだった。「マン振りした。完璧」。高々と打ち上げられた弾丸はピンそば2メートルにピタリ。圧倒的な飛距離を武器に悠々とイーグルを奪い、一気にトップへ駆け上がった。

 石川遼に導かれ、プロの道へ踏み出した。ジュニア大会で知り合った石川の妹・葉子さんを通じて、当時ツアーデビュー前だった中学3年の石川とラウンドした。その後も一緒に練習、ラウンドを重ね、昨年末には沖縄で合宿を共にすると、「自信を持ってやれ」と心構えを授かった。下部ツアー初優勝を報告した際、「もっと上に行ける」と背中を押され、その勢いはさらに加速した。

 小学6年で164センチだった身長は中学2年で180センチを超えた。成長の秘訣(ひけつ)は、「牛乳と睡眠」。開幕前日もクラブハウスのレストランで30分、控室で2時間、宿舎に帰って3時間と計3度の“昼寝”後、7時間の快眠。寝る子は育つ−を地で行く186センチの星野陸は「予想以上に良いラウンドができた。90点」とはにかんだ。

 池田、谷原の不在もどこ吹く風。「この流れでもっと上を目指したい」。人気低迷が続く男子ゴルフ界に、新鋭が強烈な旋風を巻き起こしそうだ。 (松岡祐司)

<星野陸也(ほしの・りくや)> 1996(平成8)年5月12日生まれ、茨城県笠間市(旧友部町)出身の20歳。186センチ、70キロ。6歳でゴルフを始め、茨城・水城高2、3年で関東ジュニア連覇。昨年7月に日大を中退し、同8月にプロ転向。同月のKBCオーガスタでプロデビュー。昨年の最終予選会1位で今季のツアー出場権獲得。下部ツアーの今季開幕戦・ノビルカップでプロ初優勝。得意クラブはドライバー。好きな女優は木村文乃。

 

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