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【ドラニュース】

ゲレーロ、サヨナラ打

2017年4月15日 紙面から

 中日は14日の巨人戦(ナゴヤドーム)で、アレックス・ゲレーロ内野手(30)の来日初のサヨナラ打で「昇竜デー」を飾った。今季12試合目にして早くも5度目の延長戦。12回2死からの3連打で死闘にケリをつけた。

 自らの迷いをも振り切るように、ゲレーロが振り抜いた。延長12回2死二、三塁。打っても凡退でも最後の打者となった第6打席で、甘く入ってきた宮国の142キロの直球を左中間に打ち返した。昇竜ユニホームをまとった竜党が総立ちとなった。来日初のサヨナラ打は、自身13打席ぶりの安打。今季5度目の延長戦を初のサヨナラで制し、「何度もチャンスをつぶしてチームに迷惑かけていた。だけど最後の最後で打てて、大満足です!!」。初めてのお立ち台で、桂川通訳と2人で声を震わせた。

 強い責任感ゆえに、苦しんでいた。この打席までの得点圏打率は15打数2安打の1割3分3厘。直前の延長10回2死二塁のサヨナラ機でも一邪飛に倒れていた。

 「自分自身に怒っていた。3番という大事な打順で、こんなにチャンスがあったのに走者をかえせない。深みにはまっていたかもしれない」。試合後帰宅した後も叫びたい衝動に駆られ、夜も眠れない日が続いた。

 好球必打が信条のゲレーロ。しかしこのスランプ中は「打つべきボールを打てなかった。いい球が来たときにビックリしてしまっていた。メンタルの部分が大きかった」。いい球を狙いすぎることで体が固まっていた。

 だが、忍耐こそがゲレーロのモットーだ。1年前にドジャースからの自由契約を選びマイアミでひたすら練習に明け暮れた。それでも、MLBのテレビ中継を見る日課は欠かさなかった。「本当に寂しくなりながら見ていた。自分も試合をやりたいなと思いながら」。悔しさとうらやましさが胸中をうずまく。それでも見るのはやめなかったのは、自分を信じていたからだ。

 

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