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脳科学ブログ(教育への架橋)

脳科学の知見を生かし、実践現場との架橋・融合をめざす。仮説・実践・検証により、教育のエビデンスを生みだし、揺るぎなき教育の一端を担いたい。“教育は愛、愛こそ教育” 願いは子どもの幸せである。


16年度学校づくり校長メモ [2012年02月18日(Sat)]
 平成16年度「校長学校づくりメモ」である。荒れた学校に赴任した校長が何を考え、どうやったか。どう変わったか。脳科学駒の軸のように回しながら学校づくりをした、その経験を明かしたメモである。例はあまりないだろうが思い切って公表することにした。
 
 1997年理研・脳科学総合研究センターが設立された。3周年記念特別対談で立花隆と伊藤正男は、

 @「脳科学を小学校の教育科目に入れる」
 A「大学に脳科学学部をつくる」
 B「総合脳科学大学にしていく」


と構想を述べていた。ABはどんどん進んできた。北大・東大・東北大・・・・、しかし、Bは全く進んでいない。10年以上も空費してしまった。現場の要請がないからだ。ここ数年、科学者・研究者は教育現場への関心をすっかり失っているように見える。残念至極である。
 私の願いは一つ、「脳科学の知見を生かした教育」の効果を知ってもらいたいこと、勇気を持って挑戦してもらいたいことである。
 本研究の基盤は
 @ 時実利彦(東大・脳研初代所長)
 A 松本 元(理化学研究所)
 B 澤口俊之(北海道大学教授)

であった。特に 時実先生の『脳の話』『人間であること』、松本先生の『愛は脳を活性化する』、澤口先生の『HQ論 人間性の脳科学』は熟読した。他に参考図書301冊を紹介してある。  

 研究の成果は顕著であった。
<成功経験>+<脳科学の知見>
それがが生みだした結果は、

 @ 学校が落ち着いた。
 A いじめや暴力、不登校が激減した。
 B 学力がついた。
 C 体力がついた。
 D エンフルエンザ学級閉鎖5年間なし。防衛体力が身につい
   た。 
 E “全校欠席ゼロ”が生まれた。
 F 文科省全国学力テストでも平均以上になった。
 G 学校総合評価(千葉大)で川口市最高点となった。
 H 先生がほとんど休まない。
 I 転勤希望4年間ゼロ、初年度1名のみ。 
 J 今春東大文U現役合格まで生まれた。
 K 地域の信頼を得た。    
 
     
   平成16年度 学校づくり 校長計画メモ

             東本郷小学校長 桑原 清四郎

T 地域と一体になった学校づくり 
(子どもとともに地域とともに、地域に根ざした学校の実現) 
 ◎学級を開く・学校を開く・地域から学ぶ・地域のために奉仕
する。


(1)学校公開の機会を増やす。 
 @学年授業参観(低・9割、中・8割、高・6・7割) 
 A懇談会5回(5・6割)  
 B授業参観・講演会「脳科学と教育」・自主研究発表の地域公
  開 
 C「教育の日」学校公開 
 D書き初め展、公開3日間 
 E運動会(1900人) 
 F音楽会(200人) 
 G持久走大会(100人)   
 H学校便りの地域配布

(2)PTAとの連携
 @学期はじめの登校指導 
 A毎月10日の登校指導 
 B全校除草2回(130人) 
 C給食試食会 
 DPTA教育講演会 
 E学年親子レク 
 F教育活動補助ボランテイア
 (水泳30人、読書10人、お手玉つくり)
 G環境整備ボランテイア(花植え・除草・等10人)

(3)学校評価・成果の公表 
 ・学校評価委員会で、内容・方法等を決定

(4)学校評議員の活用 
 @農業体験授業(鈴木) 
 A社会科授業・新郷の昔(中山) 
 B国語授業・新聞記者になろう(小堀) 
 C学校への要望・期待・願い(最低月1回巡回)    

(5)町会・地域との連携 
 @防犯パトロール隊結成(隊員630名) 
 A巡回パトロールとワッペン *NHK放映 
 B不審者侵入訓練  *NHK放映
 C保護棒20本全教室配置(溶接工場) 
 D地区運動会・新年会ブラバン参加 
 E新郷祭り挨拶運動(星野)
 F不登校児童の家庭訪問(民生委員)
 Gざりがに釣り池 
 H消防団見学 
 I地域探検 
 J地域美化活動参加 
 Kラジオ体操巡回
 L教頭の社会研修実習の協力(スーパー・そうます)

(6)オープンマインド・相互補完の教職員育成 
 @イザコザの発生防止
 (学年内・学年間のイザコザ、分掌内・教頭・職員間のイザコ
  ザ、校長・教頭間のイザコザ、職員・保護者間のイザコザ等) 
 Aコソコソ・ヒソヒソ話しの絶無 
 B公正無私・公明正大な運営 
 C情報の公開 
 Dダブルツタンダードを作らない(人事・組合等)        
 E勤務評定本人公開

U 子どもを育てる(学力・体力・道徳力)
(1)学力をつける。 
 @メリハリ・リズム・授業密度 
 A読書力・漢字力・計算力向上 
 B算数TTの活用 
 C10分算数計算(火・金) 
 D10分漢字ドリル(水)
 E夏休み補習期間の設定 
 F校長補習(夏休み、年末、学年末)
 G講話「脳のしくみと働き」
 H「脳科学の知見」資料の掲示・配布

(2)心の教育・志と気概の溢れた先生 
 ◎教育は 愛 愛こそ教育が基盤   
 @道徳力・音楽力・仕事力向上、ダイナミックな教育活動 
 A異年齢縦割り集団活動
 (通学班・クラブ委員会、仲良し給食遊ぼう会、なかよし遠
  足、なかよし草取り等(遊・食・仕事)
 B朝の全校読書(読み聞かせ・ブックトーク)
 C道徳の授業重視、
 Dいじめの未然防止(自分勝手・わがまま・いじわる)  
 E不登校の発生未然防止(生体リズム・生活リズム)
 F「早寝・早起き・朝ごはん」の推進
 Gテレビ・ゲームは1時間以内にする。
 H「脳科学の知見」資料の掲示・配布

(3)体力をつける(根じょうぶな子)
 @体育授業3分走・5分走
 A遊具年間活用
 B密度のある授業 
 C外遊びの奨励 
 D万歩計の活用・調査 
 Eスポーツテストの記録向上 
 F地域スポーツの奨励 
 G残滓ゼロ 
 H虫歯治療率9割  
 I皆勤100名  
 J全校欠席ゼロ5日 
 K「脳科学の知見」資料の掲示・配布
 
(4)日課表の改善・定着(朝は金・昼は銀・午後は銅)
 @始業8:20、教室直行、まず全校読書8:25〜(担任一緒)
  職集はその後、4・5月は児童下校後4:20〜、
  一日の反省と翌日の計画確認、終業4:20 
 A月曜朝は読書タイム20分 
 B朝会・児童集会は木曜日(隔週)     

V 優れた教師・教職員になるために 
 ◎教育共同体の実現
(1)授業の見せ合い・研究授業・転入職員指導
 @先輩教員は1:1のペアを組んで若い先生を育てること
  良い見本を示すこと
 A初任研指導、教務主任・学年や分掌の協力援助 
 B研究授業の公開
 C転入職員の指導
 (まず慣れること、子ども・職員・親・地域、いちいち文句を
  言わないこと)
 D同じ学年を2年間もって、着実な研究とすること。
 E校内研修を軸に人材育成を図る。

(2)主任としての責任を果たす、又市・県研修の積極的参加
 @川口市夏季研修・県研修参加延べ30名 
 A初任研・若年教員指導 
 B指導課訪問(全員授業)  
 Cその他

(3)研究(職務遂行能力)と修養(心のコントロール)を人材
  育成の両輪とすること。
      
 @教員採用試験の自主ゼミ
  (週一回、5・6人、他校からも参加、教員も協力、合格者
   毎年複数) 
 A古典講読・発表会

(4)教育共同体の形成 
 @教育は愛 愛こそ教育
 A願いの共有・役割の分担
 B相互の補完・同苦
 C思想、理念・信念・勇気
 D指揮官先頭と無私の精神
 E献身と奉仕
 Fサーバントリーダーシップ(全体の奉仕者)

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