TOSS東京「脳科学教育セミナー」
[2014年12月23日(Tue)]
TOSS東京講演(場所:早稲田奉仕園)
脳科学に学ぶ子育て
―川口・東本郷小学校の実践ー
はじめに
・脳科学教育の成果
(浦高・川口芝中・川工・東本小)
・遊び呆けるぐらいに遊ぶこと
遊びの中で体力・気力・集中力・人間関係が育つ(明石要一)
1 川口・東本郷小学校5年間の取り組み
最大任務は、秩序の回復だった。
○1年目(H13)
・赴任するとうろつく子、体罰問題、保護者の不平不満
などが押し寄せた。
・学校が荒れ、地域が荒れ、放火・窃盗・盗難が頻発した。
・人心も荒れ、備品も荒れ、会計もルーズになっていた。
・そんな中で、必死で取り組む教師たちがいた。
・3学期になっても落ち着く風が見えなかった。
○2年目(H14)
・止まらぬ器物破損、堂々めぐりの生徒指導部、突破口は若
手教師たちであった。若手は先ず動いた。先ず働いた。
・荒れの克服は、外遊びの推奨から始まった。ベイごま、相
撲や竹馬、木登り、缶けりなどなんでもやった。
・次に、学力向上であった。荒れの原因は勉強がわからない
ことにもあった。校長も教頭も教員も学力向上に努めた。
・教師の熱意が子どもたちにつ伝わっていった。子どもたち
は元気になり、明るくなっていった。
*2年間の上記の取り組みが地域だけでなくいろいろ評判にな
っていたらしい。2年目を終わるころ毎日新聞横井信洋記者
がやってきた。
○3年目(H15)
・うわさを聞いて次から次へと人々がやってくるようにな
った。新聞・テレビなどマスコミ掲載が17回もあった。
・「不登校児の卒業“お預け”」の新聞報道で、市教委はじめ
一般視聴者や不登校関連の団体から抗議や問い合わせが殺
到した。
・激動の始まりであった。岡村市長は終始一貫、私を支持し
てくれた。全市校長会でも支持を表明した。職員は全く動
揺することはなかった。「校長は校長として当たり前のこ
とを言っただけ、やっただけ」という受け止めであった。
・学区内を毎朝巡回した。
・不登校傾向の子どもを起こして回ったり、通学班登校の様
子をみたりした。朝、安心して登校できることは大事なこ
とである。トラブルを起こすとその一日がメチャクチャに
なる。通学路の安全確認も大事だ。
・校長の動きをみて、町会役員や保護者は心を開き、なにく
れと協力するようになった。
・その一つがラジオ体操であった。7町会が積極的に取り組
んでくれた。お寺の住職も境内で実施してくれた。
・川口市教育研究会主催の講演会で脳科学の森教授と出会っ
た。森教授の研究室を訪問、実際の脳波測定をみた。自ら
被験者になり、自分の脳の動きを観察した。職員研修に森
教授を招き、「脳科学と教育」の講演をしてもらった。
・更に、理化学研究所も訪問した。岡本研究室では、ゼブラ
フィシュをつかった研究の実際を見学させてもらい、懇切
丁寧な説明も聞いた。
○4年目(H16)
・本校の研究を脳科学へと大きく舵を切った。方針が定まっ
た。活動が進むと、次々とお客様がくるようになった。
・新聞・テレビなどマスコミ報道や掲載が19回あった。
・脳科学で新境地を開拓することになった。日大・森研究室
は全力動員であった。保護者説明会もやり、承諾書も取り、
研究を開始した。脳波測定は全校児童の95%が実施した。
結果は森教授自身が、データに基づいて保護者に説明した。
・町会や地域の応援が更に強まった。玄関の生け花が途切れ
ることがなかった。一抱えもあるハロウェンかぼちゃも飾
られた。校門には2人のおばあちゃんが立ってくれた。荒
れた子や不登校ぎみの子には特に目をかけた。
・市会議員や県会議員が来るようになった。地元の議員だけ
でなく、自民・民主・公明・共産・無所属と党派を超えて
くるようになった。いつでも・誰でも受け入れた。
・第一回脳科学の知見を生かした「心の教育」研究発表会を
開催した。記念講演は森教授であった。
○5年目(H17)
・脳科学の知見を生かした実践が進行した。新聞・テレビな
どマスコミの取材が更に多くなった。28回もあった。
・教育の成果が明らかになってきた。開始から2年で不登校
児がゼロになった。読売新聞が大きく報道した。
・運動会、音楽会、持久走大会など充実した活動が進んだ。
・次々と来客がきた。安定したぶりにみんな驚いていた。
・“学校崩壊小学校を救った熱血校長”と題して週刊誌「女性
自身」が大きく報道した。
・NACKー5でも、「ニュースの真実を根堀り葉折り、クロ
ーズアップ・トデー」で放送した。
・さいたま市長と対談した。前半・後半の2回番組であった。
2 川口市立東本郷小学校の実践
それは、成功経験と脳科学の知見で具体化された。
(1)学校の実態と取り組み
・万歩計で新一年生の歩数調査をした。男子は最高 8474歩
、最低1554歩、女子は最高6424歩、最低505歩であった。
特に女子の弱々しさが目立った。2000歩以下が8人もいた。
外遊びや授業改善で克服させた。
・給食費の未納が多かった。滞納額も膨らみ会計を圧迫して
いた。実情を訴え、働きかけ、督促しながら改善を図った。
・保護者の学校不信が強かった。先生不信も強かった。担任
をできないほどだった。校長に任せてくれ。1年まってく
れ、必ず改善する
入れを聴いていたら
・教員の自己防衛・自己保身
・閉じこもる校長と気まま勝手に振る舞う教員
・骨折っているのに効果が出ない学校
(2)最大課題は秩序の回復と安心・安全の職場づくり
(3)キーワードは、“教育は愛 愛こそ教育”
3「脳科学に学ぶ心の教育」
(1)日々の実践
・子どもを出迎える校長
・子どもおんぶする先生
・子どもと遊ぶ教師たち
(2)地域の課題
・不登校
・低学力・補習
(3)脳幹・扁縁系を鍛える
・ダイナミックな教育活動@―学校農園・仕事
・ダイナミックな教育活動A―木登り・ザリガニ釣り・バッ
タ捕りー
・ダイナミックな教育活動B―いも掘り・焼き芋大会・音楽
会―
・ダイナミックな教育活動Cー秋の実りを子どもらにー
(4)子どもが育つ
・子どもは知・徳・体、人間関係で育つ
・子どもは褒められて育つ
・親・PTAとともに育つ
・地域とともに育つー祭りも消防団もラジオ体操もー
・地域とともに育つー和菓子屋・駐在所ー
・地域とともに育つーかぼちゃの寄贈ー
(5)取り戻す学校生活
・寄り添う先生
・明るくなるこどもたち
・活気づく子供
(6)生き返る子どもたち
・校長室勉強
・子どもの表情も穏やかに
・根丈夫な子・欠席“ゼロ”
(7)囲碁で活気づく学校
・全国に発信する・栗田事務主幹
(8)6年後、みんなが育っていた。どの子も育っていた。
・東大文U現役合格、筑波大・立正大・・・ー ・
・目覚ましい脳科学教育の成果
3「脳科学と教育」
(1)研究発表会
・掲示写真@ ・掲示写真A
・授業@ ・授業A
・授業B ・授業C
(2)「心の教育」研究
・アラカルト@ ・アラカルトA
・アラカルトB ・アラカルトC
(3)研究を担った教職員
(4)皆さんありがとう
終わりに
・教育は愛 愛こそ教育
参考
教育を取り戻す「脳の原則8カ条」
(1)愛が学校を活性化する
・教育は愛、教師も愛、校長も愛!愛が学校を活性化する。
・愛ある学校は子どもが育つ。
(2)愛はウソをつかない・つかせない
・学校は秩序、校長は秩序の元。
・愛はウソをつかない・つかせない。
・ウソで教職員全部を誤魔化すことはできない。
・ウソは混乱・混線のもと、離反の元凶
(3)学校はネットワーク
・優れた学校はネットワークが豊か。
・みんな仲が良い。活気がある。フットワークもよい。仕事
も早い。
(5)学校は全体最適を求める
・優れた学校は、全体最適を求める。
・優れた学校は、弱い子どもを最優先する。
(6)学校は出力に依存する
・優れた学校は、ダイナミックに活動する。
・教師も実行第一 怠け者ではない。
・子どもはよく働く。勉強する・運動する。
(7)良い学校はオープンである。
・教師もオープン、子どももオープン。
・地域にオープン、マスコミにもオープン
(8)学校は、日々“幸せ”を体験させる
・教育の目的は「幸せ」、子どもの幸せを求める。
・“できた!”“わかった!”“楽しかった!”を体験させる。
*合脳性が高いほど優れた教師・優れた校長が生まれる。
*脳の原理に合った行動が優れた人間を生む。
優れた教師を生む。優れた学校をつくる。
脳科学に学ぶ子育て
―川口・東本郷小学校の実践ー
はじめに
・脳科学教育の成果
(浦高・川口芝中・川工・東本小)
・遊び呆けるぐらいに遊ぶこと
遊びの中で体力・気力・集中力・人間関係が育つ(明石要一)
1 川口・東本郷小学校5年間の取り組み
最大任務は、秩序の回復だった。
○1年目(H13)
・赴任するとうろつく子、体罰問題、保護者の不平不満
などが押し寄せた。
・学校が荒れ、地域が荒れ、放火・窃盗・盗難が頻発した。
・人心も荒れ、備品も荒れ、会計もルーズになっていた。
・そんな中で、必死で取り組む教師たちがいた。
・3学期になっても落ち着く風が見えなかった。
○2年目(H14)
・止まらぬ器物破損、堂々めぐりの生徒指導部、突破口は若
手教師たちであった。若手は先ず動いた。先ず働いた。
・荒れの克服は、外遊びの推奨から始まった。ベイごま、相
撲や竹馬、木登り、缶けりなどなんでもやった。
・次に、学力向上であった。荒れの原因は勉強がわからない
ことにもあった。校長も教頭も教員も学力向上に努めた。
・教師の熱意が子どもたちにつ伝わっていった。子どもたち
は元気になり、明るくなっていった。
*2年間の上記の取り組みが地域だけでなくいろいろ評判にな
っていたらしい。2年目を終わるころ毎日新聞横井信洋記者
がやってきた。
○3年目(H15)
・うわさを聞いて次から次へと人々がやってくるようにな
った。新聞・テレビなどマスコミ掲載が17回もあった。
・「不登校児の卒業“お預け”」の新聞報道で、市教委はじめ
一般視聴者や不登校関連の団体から抗議や問い合わせが殺
到した。
・激動の始まりであった。岡村市長は終始一貫、私を支持し
てくれた。全市校長会でも支持を表明した。職員は全く動
揺することはなかった。「校長は校長として当たり前のこ
とを言っただけ、やっただけ」という受け止めであった。
・学区内を毎朝巡回した。
・不登校傾向の子どもを起こして回ったり、通学班登校の様
子をみたりした。朝、安心して登校できることは大事なこ
とである。トラブルを起こすとその一日がメチャクチャに
なる。通学路の安全確認も大事だ。
・校長の動きをみて、町会役員や保護者は心を開き、なにく
れと協力するようになった。
・その一つがラジオ体操であった。7町会が積極的に取り組
んでくれた。お寺の住職も境内で実施してくれた。
・川口市教育研究会主催の講演会で脳科学の森教授と出会っ
た。森教授の研究室を訪問、実際の脳波測定をみた。自ら
被験者になり、自分の脳の動きを観察した。職員研修に森
教授を招き、「脳科学と教育」の講演をしてもらった。
・更に、理化学研究所も訪問した。岡本研究室では、ゼブラ
フィシュをつかった研究の実際を見学させてもらい、懇切
丁寧な説明も聞いた。
○4年目(H16)
・本校の研究を脳科学へと大きく舵を切った。方針が定まっ
た。活動が進むと、次々とお客様がくるようになった。
・新聞・テレビなどマスコミ報道や掲載が19回あった。
・脳科学で新境地を開拓することになった。日大・森研究室
は全力動員であった。保護者説明会もやり、承諾書も取り、
研究を開始した。脳波測定は全校児童の95%が実施した。
結果は森教授自身が、データに基づいて保護者に説明した。
・町会や地域の応援が更に強まった。玄関の生け花が途切れ
ることがなかった。一抱えもあるハロウェンかぼちゃも飾
られた。校門には2人のおばあちゃんが立ってくれた。荒
れた子や不登校ぎみの子には特に目をかけた。
・市会議員や県会議員が来るようになった。地元の議員だけ
でなく、自民・民主・公明・共産・無所属と党派を超えて
くるようになった。いつでも・誰でも受け入れた。
・第一回脳科学の知見を生かした「心の教育」研究発表会を
開催した。記念講演は森教授であった。
○5年目(H17)
・脳科学の知見を生かした実践が進行した。新聞・テレビな
どマスコミの取材が更に多くなった。28回もあった。
・教育の成果が明らかになってきた。開始から2年で不登校
児がゼロになった。読売新聞が大きく報道した。
・運動会、音楽会、持久走大会など充実した活動が進んだ。
・次々と来客がきた。安定したぶりにみんな驚いていた。
・“学校崩壊小学校を救った熱血校長”と題して週刊誌「女性
自身」が大きく報道した。
・NACKー5でも、「ニュースの真実を根堀り葉折り、クロ
ーズアップ・トデー」で放送した。
・さいたま市長と対談した。前半・後半の2回番組であった。
2 川口市立東本郷小学校の実践
それは、成功経験と脳科学の知見で具体化された。
(1)学校の実態と取り組み
・万歩計で新一年生の歩数調査をした。男子は最高 8474歩
、最低1554歩、女子は最高6424歩、最低505歩であった。
特に女子の弱々しさが目立った。2000歩以下が8人もいた。
外遊びや授業改善で克服させた。
・給食費の未納が多かった。滞納額も膨らみ会計を圧迫して
いた。実情を訴え、働きかけ、督促しながら改善を図った。
・保護者の学校不信が強かった。先生不信も強かった。担任
をできないほどだった。校長に任せてくれ。1年まってく
れ、必ず改善する
入れを聴いていたら
・教員の自己防衛・自己保身
・閉じこもる校長と気まま勝手に振る舞う教員
・骨折っているのに効果が出ない学校
(2)最大課題は秩序の回復と安心・安全の職場づくり
(3)キーワードは、“教育は愛 愛こそ教育”
3「脳科学に学ぶ心の教育」
(1)日々の実践
・子どもを出迎える校長
・子どもおんぶする先生
・子どもと遊ぶ教師たち
(2)地域の課題
・不登校
・低学力・補習
(3)脳幹・扁縁系を鍛える
・ダイナミックな教育活動@―学校農園・仕事
・ダイナミックな教育活動A―木登り・ザリガニ釣り・バッ
タ捕りー
・ダイナミックな教育活動B―いも掘り・焼き芋大会・音楽
会―
・ダイナミックな教育活動Cー秋の実りを子どもらにー
(4)子どもが育つ
・子どもは知・徳・体、人間関係で育つ
・子どもは褒められて育つ
・親・PTAとともに育つ
・地域とともに育つー祭りも消防団もラジオ体操もー
・地域とともに育つー和菓子屋・駐在所ー
・地域とともに育つーかぼちゃの寄贈ー
(5)取り戻す学校生活
・寄り添う先生
・明るくなるこどもたち
・活気づく子供
(6)生き返る子どもたち
・校長室勉強
・子どもの表情も穏やかに
・根丈夫な子・欠席“ゼロ”
(7)囲碁で活気づく学校
・全国に発信する・栗田事務主幹
(8)6年後、みんなが育っていた。どの子も育っていた。
・東大文U現役合格、筑波大・立正大・・・ー ・
・目覚ましい脳科学教育の成果
3「脳科学と教育」
(1)研究発表会
・掲示写真@ ・掲示写真A
・授業@ ・授業A
・授業B ・授業C
(2)「心の教育」研究
・アラカルト@ ・アラカルトA
・アラカルトB ・アラカルトC
(3)研究を担った教職員
(4)皆さんありがとう
終わりに
・教育は愛 愛こそ教育
参考
教育を取り戻す「脳の原則8カ条」
(1)愛が学校を活性化する
・教育は愛、教師も愛、校長も愛!愛が学校を活性化する。
・愛ある学校は子どもが育つ。
(2)愛はウソをつかない・つかせない
・学校は秩序、校長は秩序の元。
・愛はウソをつかない・つかせない。
・ウソで教職員全部を誤魔化すことはできない。
・ウソは混乱・混線のもと、離反の元凶
(3)学校はネットワーク
・優れた学校はネットワークが豊か。
・みんな仲が良い。活気がある。フットワークもよい。仕事
も早い。
(5)学校は全体最適を求める
・優れた学校は、全体最適を求める。
・優れた学校は、弱い子どもを最優先する。
(6)学校は出力に依存する
・優れた学校は、ダイナミックに活動する。
・教師も実行第一 怠け者ではない。
・子どもはよく働く。勉強する・運動する。
(7)良い学校はオープンである。
・教師もオープン、子どももオープン。
・地域にオープン、マスコミにもオープン
(8)学校は、日々“幸せ”を体験させる
・教育の目的は「幸せ」、子どもの幸せを求める。
・“できた!”“わかった!”“楽しかった!”を体験させる。
*合脳性が高いほど優れた教師・優れた校長が生まれる。
*脳の原理に合った行動が優れた人間を生む。
優れた教師を生む。優れた学校をつくる。
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