米軍 アフガニスタンで「大規模爆風爆弾」を使用 実戦初

米軍 アフガニスタンで「大規模爆風爆弾」を使用 実戦初
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アメリカ軍は、核兵器以外の通常兵器で最大の破壊力があるとされる「大規模爆風爆弾」をアフガニスタンでの過激派組織IS=イスラミックステートに対する空爆で使用したと発表しました。2003年にこの爆弾を配備してから実戦で使ったのは初めてで、北朝鮮などをけん制する意図もあるのではないかという受け止めが出ています。
アメリカ軍は13日、アフガニスタン東部のナンガルハル州で過激派組織ISの拠点を狙って「GBUー43B・大規模爆風爆弾」による空爆を実施したと発表しました。

この爆弾は全長およそ9メートル、重さがおよそ9800キロで、核兵器以外の通常兵器では最大の破壊力があるとされ、精密誘導装置も備えていて、「すべての爆弾の母」とも呼ばれています。

アメリカ軍は、2002年に当時のイラクのフセイン政権に圧力をかける目的でこの爆弾の開発を始め、2003年のイラク戦争で前線に配備しましたが、国防総省によりますと、実戦で使ったのは初めてだということです。

アフガニスタンに駐留するアメリカ軍のニコルソン司令官は「ISは防御を厚くしており、この爆弾はこうした障害を取り除くのに適切な武器だ」と説明していますが、シリアのアサド政権を攻撃し、北朝鮮への圧力を強めている中での使用に、アメリカのメディアでは北朝鮮などをけん制する意図もあるのではないかという受け止めが出ています。

トランプ大統領「見事に任務に成功」

これについて、アメリカのトランプ大統領は13日、ホワイトハウスで記者団に対し、「また見事に任務に成功した。アメリカ軍を誇りに思う」とたたえました。

そのうえで、「この8週間で起きたことと、過去8年にわたって起きたことを比べれば、大きな違いがあることがわかるだろう」と述べ、前のオバマ政権との違いを強調し、トランプ政権の下でアメリカ軍が成果を挙げていると主張しました。

また、記者団から「この爆弾の使用が北朝鮮にメッセージを送ることになるか」と質問されたのに対し、「メッセージを送るかどうかはわからないし、送ろうが送るまいが違いはない。北朝鮮は問題だ」と述べました。

そして、「私は本当に中国の習近平国家主席を好きになり、尊敬している。彼はすばらしい人物で、非常に特別な男だ。懸命に取り組むつもりだと思う」と述べ、北朝鮮問題の解決に向けて中国が役割を果たすことに期待を示しました。