来韓中の中国高官、米国の動向根掘り葉掘り

来韓中の中国高官、米国の動向根掘り葉掘り

 10日に韓国を訪れた中国外務省の武大偉・韓半島(朝鮮半島)事務特別代表が韓国政府との協議で米国の北朝鮮に対する軍事行動の可能性について集中的に質問したことが分かった。

 韓国政府筋によると、武代表は「軍事行動について、韓米間でどこまで協議が行われているのか」と述べた上で、「こんな状況なのに北朝鮮は中国側に返事もしない」と漏らしたという。同筋は「武代表は過去には中国の立場のみ繰り返すかたくなな態度だったが、今回は何か物足りない表情だった」と語った。

 習近平国家主席とトランプ米大統領による首脳会談以降、中国は米国による北朝鮮爆撃の可能性を真剣に懸念しているようだ。中国が最近、北朝鮮に対する制裁、圧力を強化する一方、平壌に「これ以上挑発すれば中国独自の制裁措置を取る」と警告したことも米国に「中国は役割を果たしているから、軍事行動はやめてもらいたい」というメッセージと受け止められている。韓国政府当局者は「最近中国の官僚に会うと、『THAAD反対』にひとまず言及した後は『米国との軍事協議はどれだけ具体的だったのか』などと質問攻めに遭う。中国にとって最大の関心事は、米国が本当に北朝鮮のせいで戦争も辞さないのかという点とみられる」と指摘した。武代表も政財界の関係者と会った席上、「米国が独自の軍事行動に出ようとするならば、韓国が制止すべきだ」と強調したという。

 習主席がフロリダでの会談でトランプ大統領から何を言われたのかは伝えられていないが、会談が中国の緊張感を高めたことだけは確かだ。トランプ大統領は米中会談後、黄教安(ファン・ギョアン)大統領権限代行との電話会談で、「北朝鮮核問題は必ず解決されるべきだという非常に強いメッセージが伝わった。習主席がさまざまな面でそれを理解したと考えている」と説明したとされる。

北京=李吉星(イ・ギルソン)特派員 , 金真明(キム・ジンミョン)記者
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