所沢高校定時制講演レジメ
[2013年03月11日(Mon)]
所沢高校定時制講演レジメ
脳科学と人権
− 私の歩み・教育・脳科学ー
脳科学教育研究所 桑原清四郎
1 はじめに(人権教育 それは・・・)
・徹底的に一人一人を大事にすること。愛せ!可愛がれ!
・差別しない。させない。許さない。ならぬことはならぬ!
・社会正義の実現、盗むな!ウソつくな!誤魔化すな!責任
を取れ!
2 私の歩み
・子どもの不幸に泣き続けてきた。
―我は赤子 真理を求めて 泣く赤子
あんあんあんあん 泣く赤子―
・毎日八海山を見て育つ。山はウソをつかない。
・雪は真っ白、心も真っ白。汚いことや卑怯なことは大嫌い
であった。
・山は自分の力で登る。だれの力も頼らない・頼れない。
・中学3年父が急死。人生が暗転、母親に苦労をかけられな
い。さあどうする!
・2年遅れて定時制高校に入学、昼間は川口の工場で旋盤を
回す。
・夜は定時制、全国から集まった仲間たち。貧しかったが楽
しかった。
・休日は休日で楽しいことを見つけ出した。狭山までサイク
リングしたことも。
・9時授業終了、帰りの道もお互いに助け合いながら帰った。
社会の不合理と矛盾・貧困に悩む。「本物追求」を決意し
た。
・定時制時代:分ったこと・伝えたいこと。・・・参考1
・教職40年、67歳になった今分ったこと・伝えたいこと。
・・・参考2
3 脳・教育・人権
・生きる目的は幸せ!・・・参考3
・キーワードは「愛」 愛されて育つ!愛こそ教育
・私がやったこと。それは、子どもを一人一人徹底的に可愛
がることであった。
・愛は闘いであった。子どもの不幸・不正・差別を許さない
ことであった。
・所沢高校を訪問した。授業を見た。先生方の温かいまなざ
しを見た。愛を感じた。心が躍った。
・子どもたちは言った。学校は楽しい。授業の楽しい。これ
でいいのだ。安心して学ぶその姿、それを天国と呼ぶ。
4 褒めること・叱ること=7:1
・愛され、うれしいと脳は全開する。・・・参考4
・うとまれ、うつだと脳は閉じる。・・・参考5
・日テレ“褒めの効用”徹底解明!
○ 先生方上手にほめて下さい。・・・参考6
○ 先生方上手に叱って下さい。・・・参考7
・愛して育つ・愛されて育つ。
・大人も子供も仲間が宝です。楽しい活動が子どもを育てま
す。
・川口・東本小は「友だち大好き・先生大好き・学校大好き
」な学校・・・参考8
5 脳が教える真実―脳のしくみと働きー
・脳の仕組みと人間形成
・生まれてから小学校までが最重要
・ニューロン結合―学ぶことは繋がることー
・新しい知識・体験が新芽を伸ばす。
・学習はスッキリ繋がったときが最高、優れた教師はスッキ
リ分らせる。
・学習の最大の敵は混乱・混線―優れた教師は、混乱・混線
させない―
・欠損した神経回路
―残存能力を生かすこと、そこから始める―
・人は野生型が基本
・こころの3要素
・脳の原則8カ条と人権は一体・・・参考H
6 脳科学が教える生き方
(1)今、みんなに伝えたいこと!
・脳も体も心も同じ、使わないと衰えます。使えば伸びます。
・熟睡して下さい。心も体もリセットし、脳では記憶を定着
します。
・何でもバリバリ食べて下さい。偏ってはダメです。
・大事な朝食、4時間後には、お腹はペコペコです。
偏食×、OKは「マ・ゴ・タ・チ・ワ・ヤ・サ・シ・イ」
・仕事は真剣勝負、仕事が鍛えます。
・過度のゲームで脳が欠損します。
・前頭前野がやられるとキレます。
・学力はイメージが勝負! ・
・「考える」より「計算」の方がが強く活性化する。何より
も、手・足をつかうことが大事です。運動です。労働です。
・「はい即実行」です。言い訳はダメ、実行が人間をつくる。
・定時制時代は生涯忘れない!青春時代、強力な印象を残す。
・男と女は違います。助け合い・補完あって下さい。
・生きものはみんな同じ、原理は一つ。愛他主義です。
(2)人権(正義と愛)を貫き、みんなが幸せに生きるために
・今、先生にも子どもにもやってもらいたいこと!
・責任をもって働くこと、勤労と責任が大事です。
・1年生は可愛がられて安心し、6年生は可愛がってしっか
りするのです。
・先生も「嬉しい・悲しい・楽しい」と生徒と苦楽を共にし
て欲しい。
・絶対「差別しない・させない・許さない。」心で連帯する。
・注ぎ尽くす愛情・・・校長室補習(毎日新聞)
・先生と子ども、こころは一つ!
・一人一人に行きとどいたきめ細かい指導
・願いは一つ!“欠席ゼロ”
・一度は、ヒーローになって下さい。
・脳科学を生かした心の教育を進める。
・脳を描いて学ぶ脳科学の学習―脳は幸せの宝庫・ヒント満
載―
・脳科学研究はどんどん進む。生活経験で検証・納得する。
・日本人の脳に宿る力は、「感謝・思いやり・礼節」、これ
を生かすことが大事です。ー加藤俊徳―
○ 成功=成功経験+脳の知見
・脳に順行すれば、必ず成功する。
・脳に逆行すれば、必ず混乱・混線する。人生が実らない・
成功しない。
おわりに
・先生方に大事にされてください。愛されてください。
・友だちを大事にして下さい。友情を深めてください。
・“欠席ゼロ”“全員卒業”を目指して下さい。結局は愛が全て
です。
・男は、惚れ惚れするような男になれ!稼ぐ男になれ!怠け
ものが一番いけない。
・女は、うっとりするような女の子になってください。だら
しない女はダメです。
参考
1 定時制時代:分ったこと・伝えたいことー
友だちがいる。先生がいる。助け合いがある。楽しくなる。
ふてくされるな!諦めるな!やけっぱちになるな!もう一
歩の努力だ。
2 教職40年、67歳になった今:分ったこと・伝えたいこと。
人生はやった通りになる。いいことも悪いこともやったと
おりになる。人のせいにできない。自分のチョイス(選択・
決断)どおりになる。人生の全てが脳に書き込まれている
ことがわかった。
3 生きる目的は幸せ!
・人は愛されるために、愛するために生きている。
・脳は愛し愛され、幸せになるようにプログラムされている。
・幸せになるまで満足しない・できない。
4 愛され、嬉しいと脳は全開する。
@ 穏やかな安定した子になる。
A 先生の話をよく聞き、進んでやる子になる。
B 忍耐強く、親切で優しい子になる。
C 当然、勉強もどんどんやる。
5 うとまれ、うつだと脳は閉じる。
@ 寂しく、やる気のない子になる。
A 短気で、意地悪な子になる。
B 不安定で、イライラ、自分勝手な子になる。
C 妬んだり、やっかんだりする子になる。
6 <上手な褒め方>
@ 成功が成功の元、成功させてほめる。
A 間髪入れずに褒める。
B 全身で褒める。
C お母さんも嬉しいと言う。
D 一歩の努力を褒める。
E 褒めるのに理屈はいらない。ただ喜べばいい。
7<上手な叱り方>
@ 間髪いれず叱る。方向転換、理屈はいらない。
A 見せしめ・人前は注意、プライドを傷つけるな!
B 理由は一言、「善・悪」は分かっている。長いとくどい。
C 説明は単純明快に、長いと「言い訳回路」を発達させる。
D 興奮させるな。混線させるな。混乱・混戦の防止。
E「言い分」は、ヘドロのサイン、日常の不満の投影
F 叱ったらフォロー、叱りは愛の表出。褒めるために叱る。
G「注意する・叱る・罰を加える」は指導の一つ、
いじめ・暴力・暴行は反教育である。
8 川口・東本小の合言葉は
「友だち大好き・先生大好き・学校大好き」
@ 全校“欠席ゼロ”になりました。
A 6カ年皆勤2名、1年皆勤110名でした。
B 遅刻なし、不登校なし、暴力なし、ガラス割れなし、
給食残菜・保健室利用の激減
C 先生方も学校大好きでした。転勤希望4年間ゼロ!
D 学校安全優秀校(県2校)学校給食優良校
E 文科省学力テストも平均以上
◎ 所沢高校定時制は同質の学校でした。
9 脳の原則8カ条と人権は一体
@ 脳はオープンマインド、人権もオープンマインド
A 脳は全体最適、人権も全体最適を求めて機能する。
B 脳は相互補完、人権も相互補完で働く。
C 脳の目的は「幸せ」、人権の目的も「幸せ」である。
D 脳は出力依存、人権も実行第一である。
E 脳はネットワーク、人権もネットワークで機能する。
F 愛が脳を活性化する。人権も愛で活性化する。
G 脳はウソをつけない。人権もウソをつけない。
*合脳性が高いほど優れた人間になる。
*脳の原理に合った行動が優れた人間を生む。
脳の原則を生きた人ほど、人権感覚が優れ、優れた人間に
なる。
10 生きものはみんな同じ、原理は一つ
・大腸菌で正しいことはゾウでも正しいのです。
・子どもで正しいことは大人でも正しいのです。
・生きものは、少し競争・いっぱい助け合い、少し我慢・い
っぱい楽しみ、仲良く生きていくのです。
11 脳の働き
@ 脳が閉じれば閉じるほど、人格がゆがんでくる。表情も
自然でなくなる。秘密が多ければ多いほど公明正大でな
くなる。
A 脳は全体で機能する。社会事象も全体で機能する。家長
は家庭全体を考え、校長は学校全体を考える。市長は市
民全体を考え、知事は県民全体を考える。当然国会議員
は国全体を考える。組織の長が全体を忘れたら必ず組織
はおかしくなる。
B 目的と相互補完を忘れた時、個人も組織も機能しなくな
る。強い者中心・弱いものいじめ、攻撃・排除が組織を
破壊する。
C 脳は満足を求めて機能する。個人にとっても社会にとっ
ても「幸せ」が目的である。当然ながら政治の目的は「
国民の幸福度」を一歩でも上げることである。
D 脳は入力よりも出力に依存して発達する。入力しても出
力しなければ回路として完了しない。読書したらメモ・
感想を書く。一日が終わったら日記を書く。情報が書類
のように積み重なって想起できなくなる。脳が錆つく。
E 家庭も学校も会社もネットワークで機能する。ネットワ
ークが良い会社は業績が上がる。社員は生き生きしてい
る。活気がある。フットワークもよい。仕事も早い。混
乱や混線がない。逆の場合は大変、逆の現象が次々に出
てくる。
F 教育は愛!愛こそ教育、教育・人材育成の大原則である。
テクニックがどんなに優れていても愛がなければ無に等
しい。「よくできる」先生が、いつの間にか、子どもが
嫌いになり距離をおき、子どもから離れていく。愛のあ
る先生はどの先生も子どもを大事にし、粘り強く技術を
磨き良い先生になっていく。
G 脳はやったとおりになる。脳の回路を誤魔化すことがで
きない。痕跡が残る。ヒトは生きた通り死んでいく。ウ
ソをつけない時代がやって来た。
12 参考図書 ◎研究向き ○実践向き
◎『脳と人間』 時実利彦著(雷鳥社)
◎『脳の話』 時実利彦著(岩波新書)
◎『人間であること』 時実利彦著(岩波新書)
◎『情操・意志・創造性の教育』 時実利彦著(第一法規)
◎『目で見る脳』 時実利彦著(東大出版会)
◎『脳の生理学』 時実利彦編集(朝倉書店)
◎『愛は脳を活性化する』 松本元著
(岩波科学ライブラリー)
◎『HQ論 人間性の脳科学』 澤口俊之著(海鳴社)
◎『セロトニン欠乏症』 有田秀穂著(NHK出版)
◎『私の脳科学講義』 利根川進著(岩波新書)
◎『脳を育てる』 高木貞敬著 (岩波新書)
◎『進化しすぎた脳』池谷裕二著(講談社)
◎『男脳と女脳 こんなに違う』新井康充著(河出書房新社)
○『脳科学からみた“祈り”』 中野信子著(潮出版社)
○『ガリラヤのイェシュー』 山浦玄嗣著
(イー・ピックス出版)
○『愛に生きる』 鈴木槙一著(講談社現代新書)
○『ゲーム脳の恐怖』 森昭雄著(NHK出版)
○『脳の仕組み科学的勉強法』 池谷裕二著(ライオン社)
○『元気な脳のつくり方』 森昭雄著(少年写真新聞社)
○『自分の脳を自分で育てる』川島隆太著(くもん出版)
○『頭のいい子ってなぜなの』ヘンシュ貴雄(海竜社)
○『子どもを伸ばす一言、ダメにする一言』浜尾実
(PHP研究所)
○『幼稚園では遅すぎる』井深大(サンマーク出版)
○『人間になれない子どもたち』 清川輝基著(えい出版社)
○『脳内汚染』 岡田尊司著(文藝春秋1600円)
脳科学と人権
− 私の歩み・教育・脳科学ー
脳科学教育研究所 桑原清四郎
1 はじめに(人権教育 それは・・・)
・徹底的に一人一人を大事にすること。愛せ!可愛がれ!
・差別しない。させない。許さない。ならぬことはならぬ!
・社会正義の実現、盗むな!ウソつくな!誤魔化すな!責任
を取れ!
2 私の歩み
・子どもの不幸に泣き続けてきた。
―我は赤子 真理を求めて 泣く赤子
あんあんあんあん 泣く赤子―
・毎日八海山を見て育つ。山はウソをつかない。
・雪は真っ白、心も真っ白。汚いことや卑怯なことは大嫌い
であった。
・山は自分の力で登る。だれの力も頼らない・頼れない。
・中学3年父が急死。人生が暗転、母親に苦労をかけられな
い。さあどうする!
・2年遅れて定時制高校に入学、昼間は川口の工場で旋盤を
回す。
・夜は定時制、全国から集まった仲間たち。貧しかったが楽
しかった。
・休日は休日で楽しいことを見つけ出した。狭山までサイク
リングしたことも。
・9時授業終了、帰りの道もお互いに助け合いながら帰った。
社会の不合理と矛盾・貧困に悩む。「本物追求」を決意し
た。
・定時制時代:分ったこと・伝えたいこと。・・・参考1
・教職40年、67歳になった今分ったこと・伝えたいこと。
・・・参考2
3 脳・教育・人権
・生きる目的は幸せ!・・・参考3
・キーワードは「愛」 愛されて育つ!愛こそ教育
・私がやったこと。それは、子どもを一人一人徹底的に可愛
がることであった。
・愛は闘いであった。子どもの不幸・不正・差別を許さない
ことであった。
・所沢高校を訪問した。授業を見た。先生方の温かいまなざ
しを見た。愛を感じた。心が躍った。
・子どもたちは言った。学校は楽しい。授業の楽しい。これ
でいいのだ。安心して学ぶその姿、それを天国と呼ぶ。
4 褒めること・叱ること=7:1
・愛され、うれしいと脳は全開する。・・・参考4
・うとまれ、うつだと脳は閉じる。・・・参考5
・日テレ“褒めの効用”徹底解明!
○ 先生方上手にほめて下さい。・・・参考6
○ 先生方上手に叱って下さい。・・・参考7
・愛して育つ・愛されて育つ。
・大人も子供も仲間が宝です。楽しい活動が子どもを育てま
す。
・川口・東本小は「友だち大好き・先生大好き・学校大好き
」な学校・・・参考8
5 脳が教える真実―脳のしくみと働きー
・脳の仕組みと人間形成
・生まれてから小学校までが最重要
・ニューロン結合―学ぶことは繋がることー
・新しい知識・体験が新芽を伸ばす。
・学習はスッキリ繋がったときが最高、優れた教師はスッキ
リ分らせる。
・学習の最大の敵は混乱・混線―優れた教師は、混乱・混線
させない―
・欠損した神経回路
―残存能力を生かすこと、そこから始める―
・人は野生型が基本
・こころの3要素
・脳の原則8カ条と人権は一体・・・参考H
6 脳科学が教える生き方
(1)今、みんなに伝えたいこと!
・脳も体も心も同じ、使わないと衰えます。使えば伸びます。
・熟睡して下さい。心も体もリセットし、脳では記憶を定着
します。
・何でもバリバリ食べて下さい。偏ってはダメです。
・大事な朝食、4時間後には、お腹はペコペコです。
偏食×、OKは「マ・ゴ・タ・チ・ワ・ヤ・サ・シ・イ」
・仕事は真剣勝負、仕事が鍛えます。
・過度のゲームで脳が欠損します。
・前頭前野がやられるとキレます。
・学力はイメージが勝負! ・
・「考える」より「計算」の方がが強く活性化する。何より
も、手・足をつかうことが大事です。運動です。労働です。
・「はい即実行」です。言い訳はダメ、実行が人間をつくる。
・定時制時代は生涯忘れない!青春時代、強力な印象を残す。
・男と女は違います。助け合い・補完あって下さい。
・生きものはみんな同じ、原理は一つ。愛他主義です。
(2)人権(正義と愛)を貫き、みんなが幸せに生きるために
・今、先生にも子どもにもやってもらいたいこと!
・責任をもって働くこと、勤労と責任が大事です。
・1年生は可愛がられて安心し、6年生は可愛がってしっか
りするのです。
・先生も「嬉しい・悲しい・楽しい」と生徒と苦楽を共にし
て欲しい。
・絶対「差別しない・させない・許さない。」心で連帯する。
・注ぎ尽くす愛情・・・校長室補習(毎日新聞)
・先生と子ども、こころは一つ!
・一人一人に行きとどいたきめ細かい指導
・願いは一つ!“欠席ゼロ”
・一度は、ヒーローになって下さい。
・脳科学を生かした心の教育を進める。
・脳を描いて学ぶ脳科学の学習―脳は幸せの宝庫・ヒント満
載―
・脳科学研究はどんどん進む。生活経験で検証・納得する。
・日本人の脳に宿る力は、「感謝・思いやり・礼節」、これ
を生かすことが大事です。ー加藤俊徳―
○ 成功=成功経験+脳の知見
・脳に順行すれば、必ず成功する。
・脳に逆行すれば、必ず混乱・混線する。人生が実らない・
成功しない。
おわりに
・先生方に大事にされてください。愛されてください。
・友だちを大事にして下さい。友情を深めてください。
・“欠席ゼロ”“全員卒業”を目指して下さい。結局は愛が全て
です。
・男は、惚れ惚れするような男になれ!稼ぐ男になれ!怠け
ものが一番いけない。
・女は、うっとりするような女の子になってください。だら
しない女はダメです。
参考
1 定時制時代:分ったこと・伝えたいことー
友だちがいる。先生がいる。助け合いがある。楽しくなる。
ふてくされるな!諦めるな!やけっぱちになるな!もう一
歩の努力だ。
2 教職40年、67歳になった今:分ったこと・伝えたいこと。
人生はやった通りになる。いいことも悪いこともやったと
おりになる。人のせいにできない。自分のチョイス(選択・
決断)どおりになる。人生の全てが脳に書き込まれている
ことがわかった。
3 生きる目的は幸せ!
・人は愛されるために、愛するために生きている。
・脳は愛し愛され、幸せになるようにプログラムされている。
・幸せになるまで満足しない・できない。
4 愛され、嬉しいと脳は全開する。
@ 穏やかな安定した子になる。
A 先生の話をよく聞き、進んでやる子になる。
B 忍耐強く、親切で優しい子になる。
C 当然、勉強もどんどんやる。
5 うとまれ、うつだと脳は閉じる。
@ 寂しく、やる気のない子になる。
A 短気で、意地悪な子になる。
B 不安定で、イライラ、自分勝手な子になる。
C 妬んだり、やっかんだりする子になる。
6 <上手な褒め方>
@ 成功が成功の元、成功させてほめる。
A 間髪入れずに褒める。
B 全身で褒める。
C お母さんも嬉しいと言う。
D 一歩の努力を褒める。
E 褒めるのに理屈はいらない。ただ喜べばいい。
7<上手な叱り方>
@ 間髪いれず叱る。方向転換、理屈はいらない。
A 見せしめ・人前は注意、プライドを傷つけるな!
B 理由は一言、「善・悪」は分かっている。長いとくどい。
C 説明は単純明快に、長いと「言い訳回路」を発達させる。
D 興奮させるな。混線させるな。混乱・混戦の防止。
E「言い分」は、ヘドロのサイン、日常の不満の投影
F 叱ったらフォロー、叱りは愛の表出。褒めるために叱る。
G「注意する・叱る・罰を加える」は指導の一つ、
いじめ・暴力・暴行は反教育である。
8 川口・東本小の合言葉は
「友だち大好き・先生大好き・学校大好き」
@ 全校“欠席ゼロ”になりました。
A 6カ年皆勤2名、1年皆勤110名でした。
B 遅刻なし、不登校なし、暴力なし、ガラス割れなし、
給食残菜・保健室利用の激減
C 先生方も学校大好きでした。転勤希望4年間ゼロ!
D 学校安全優秀校(県2校)学校給食優良校
E 文科省学力テストも平均以上
◎ 所沢高校定時制は同質の学校でした。
9 脳の原則8カ条と人権は一体
@ 脳はオープンマインド、人権もオープンマインド
A 脳は全体最適、人権も全体最適を求めて機能する。
B 脳は相互補完、人権も相互補完で働く。
C 脳の目的は「幸せ」、人権の目的も「幸せ」である。
D 脳は出力依存、人権も実行第一である。
E 脳はネットワーク、人権もネットワークで機能する。
F 愛が脳を活性化する。人権も愛で活性化する。
G 脳はウソをつけない。人権もウソをつけない。
*合脳性が高いほど優れた人間になる。
*脳の原理に合った行動が優れた人間を生む。
脳の原則を生きた人ほど、人権感覚が優れ、優れた人間に
なる。
10 生きものはみんな同じ、原理は一つ
・大腸菌で正しいことはゾウでも正しいのです。
・子どもで正しいことは大人でも正しいのです。
・生きものは、少し競争・いっぱい助け合い、少し我慢・い
っぱい楽しみ、仲良く生きていくのです。
11 脳の働き
@ 脳が閉じれば閉じるほど、人格がゆがんでくる。表情も
自然でなくなる。秘密が多ければ多いほど公明正大でな
くなる。
A 脳は全体で機能する。社会事象も全体で機能する。家長
は家庭全体を考え、校長は学校全体を考える。市長は市
民全体を考え、知事は県民全体を考える。当然国会議員
は国全体を考える。組織の長が全体を忘れたら必ず組織
はおかしくなる。
B 目的と相互補完を忘れた時、個人も組織も機能しなくな
る。強い者中心・弱いものいじめ、攻撃・排除が組織を
破壊する。
C 脳は満足を求めて機能する。個人にとっても社会にとっ
ても「幸せ」が目的である。当然ながら政治の目的は「
国民の幸福度」を一歩でも上げることである。
D 脳は入力よりも出力に依存して発達する。入力しても出
力しなければ回路として完了しない。読書したらメモ・
感想を書く。一日が終わったら日記を書く。情報が書類
のように積み重なって想起できなくなる。脳が錆つく。
E 家庭も学校も会社もネットワークで機能する。ネットワ
ークが良い会社は業績が上がる。社員は生き生きしてい
る。活気がある。フットワークもよい。仕事も早い。混
乱や混線がない。逆の場合は大変、逆の現象が次々に出
てくる。
F 教育は愛!愛こそ教育、教育・人材育成の大原則である。
テクニックがどんなに優れていても愛がなければ無に等
しい。「よくできる」先生が、いつの間にか、子どもが
嫌いになり距離をおき、子どもから離れていく。愛のあ
る先生はどの先生も子どもを大事にし、粘り強く技術を
磨き良い先生になっていく。
G 脳はやったとおりになる。脳の回路を誤魔化すことがで
きない。痕跡が残る。ヒトは生きた通り死んでいく。ウ
ソをつけない時代がやって来た。
12 参考図書 ◎研究向き ○実践向き
◎『脳と人間』 時実利彦著(雷鳥社)
◎『脳の話』 時実利彦著(岩波新書)
◎『人間であること』 時実利彦著(岩波新書)
◎『情操・意志・創造性の教育』 時実利彦著(第一法規)
◎『目で見る脳』 時実利彦著(東大出版会)
◎『脳の生理学』 時実利彦編集(朝倉書店)
◎『愛は脳を活性化する』 松本元著
(岩波科学ライブラリー)
◎『HQ論 人間性の脳科学』 澤口俊之著(海鳴社)
◎『セロトニン欠乏症』 有田秀穂著(NHK出版)
◎『私の脳科学講義』 利根川進著(岩波新書)
◎『脳を育てる』 高木貞敬著 (岩波新書)
◎『進化しすぎた脳』池谷裕二著(講談社)
◎『男脳と女脳 こんなに違う』新井康充著(河出書房新社)
○『脳科学からみた“祈り”』 中野信子著(潮出版社)
○『ガリラヤのイェシュー』 山浦玄嗣著
(イー・ピックス出版)
○『愛に生きる』 鈴木槙一著(講談社現代新書)
○『ゲーム脳の恐怖』 森昭雄著(NHK出版)
○『脳の仕組み科学的勉強法』 池谷裕二著(ライオン社)
○『元気な脳のつくり方』 森昭雄著(少年写真新聞社)
○『自分の脳を自分で育てる』川島隆太著(くもん出版)
○『頭のいい子ってなぜなの』ヘンシュ貴雄(海竜社)
○『子どもを伸ばす一言、ダメにする一言』浜尾実
(PHP研究所)
○『幼稚園では遅すぎる』井深大(サンマーク出版)
○『人間になれない子どもたち』 清川輝基著(えい出版社)
○『脳内汚染』 岡田尊司著(文藝春秋1600円)
【桑原清四郎の現場報告の最新記事】