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脳科学ブログ(教育への架橋)

脳科学の知見を生かし、実践現場との架橋・融合をめざす。仮説・実践・検証により、教育のエビデンスを生みだし、揺るぎなき教育の一端を担いたい。“教育は愛、愛こそ教育” 願いは子どもの幸せである。


全国高等学校書道教育研究大会 [2009年11月25日(Wed)]
11月12・13日、全国高等学校書道教育研究会埼玉大会がさいたま市で開催された。脳科学の実践的展開が急である。医学・ロボット・犯罪捜査からマーケテング・政治・倫理・BMIまで拡がっている。しかるに教育界は如何!と思いきや高校「芸術科書道」教師達が先鞭を切る事になった。嬉しい限りである。

大会テーマは「人間力を育む書道教育を目指して」、記念講演は茂木健一郎先生、演題は「脳と学び」、第三分科会でも「感性・脳科学と書道教育」が発表された。

 茂木先生は高校以来科学の世界に惹かれ、つい1年くらい前まで漢字に真摯な関心を持たなかったという。ところがある書道家にあい漢字文化の奥深さに目覚めた。博識な先生のこと、開眼すると凄い。数千年前からの漢字の歴史、孔子・孟子・四書五経・・・良寛・漱石から白州次郎・小林秀雄まで縦横無尽にかたりながら、書字文化の復活を訴えられた。漢字は日本が誇るべき無形の文化財である。脳活性化の宝庫でもある。

 第三分科会は「感性・脳科学と書道教育」、日大教授森昭雄先生と鷲宮高校教諭閑野忍先生の共同研究であった。発表は閑野先生。形臨・背臨、漢字・女手、手本ありなしなど書道時の脳活動計測である。行書の「手本あり」では後頭部中心に、「手本なし」では右後頭連合野を中心に活動が見られた。

 女手の「手本あり」では右前頭連合野、側頭連合野、後頭連合野を中心に、「手本なし」ではさらに左の後頭連合野、右の側頭連合野を中心に強い活動が見られたという。先端的研究で目の動き、手の動き、心の動きまで計測できる時代になった。脳活動を踏まえた指導法の開発が期待される。
 
 森先生の都合により私がピンチヒッターをつとめた。演題は「脳科学と教育ー書道教育の可能性・模索の第一歩ー」であった。研究は飛躍的に伸びているが講演のベースは「脳科学の父」と呼ばれる東大の時実時彦先生、理化学研究所松本元博士である。

 脳科学の時代・脳のしくみと働き・書道と脳科学・東本郷小の教育実践など100枚の資料・カードで話した。参加者が多く立ち見の人までいた。質疑応答も多く時間延長となった。
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