童話絵本の世界に住めるRPG、『エグリア ~赤いぼうしの伝説~』を紹介する
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- 2017年04月13日
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『聖剣伝説レジェンドオブマナ(LOM)』のキャラクターデザイナー亀岡慎一さんが率いる会社ブラウニーズが制作することで話題になった『エグリア ~赤いぼうしの伝説~』。
1,200円の有料アプリなので、買うかどうか悩んでいる方も多いのではないだろうか。今回は、早期に感想が知りたいという要望に応えるため「インプレッション」記事をお届けする。
3時間プレイした現段階の感想を言えば、『エグリア ~赤いぼうしの伝説~』はそのアートを活かした暖かい世界観をもち、同時に32bitゲーム機時代のような懐かしいテイストのプレイ感を持つ素晴らしいゲームである。
ゲームの舞台となるのは、広大な土地を無数の卵に分割して封じられてしまったエグリア王国。
プレイヤーはレッドキャップの少年チャボを操作し、卵を割って土地を復活させていくことが目的となる。
▲初期のエグリア王国。本当に小さい。
ゲームは「探索パート」と「街パート」に分かれており、これを交互に繰り返すことで進んでいく。
探索パートは、卵を割って封じられた土地を開放し、その土地を冒険するパートである。
最初にプレイヤーは卵を割ることとなる。なぜなら、卵に封印された土地が冒険の舞台だからだ。沢山の卵を割り、土地が蘇ったときにエグリア王国は復活するのだ。
その土地をボード上に配置すると、土地の完全に復活して冒険できるようになる。
土地の配置はプレイヤーの自由。今回、「森」と「水場」を隣り合わせに配置したところ、森が成長して「大森林」になった。こういった組み合わせも楽しめるようだ。
土地を選択したら、次は仲間と背例の選択。
仲間は素材集めを効率化してくれるが冒険の旅に「やる気」が減っていき、やる気が切れると回復を待たないといけない。一種のスタミナだが、仲間をローテーションしていれば問題ない。
精霊は純粋に魔法。冒険中に使える特殊能力だ。
仲間と精霊を決めたら、いよいよ本番。
六角マスのマップをサイコロを振って移動するターン制すごろくボードゲームが始まる。
プレイヤーは毎ターンサイコロを振り、プレイヤー側が出た目と同じだけ移動する。このときにモンスターを攻撃することもでき、サイコロの目が高いほどダメージも高くなる。
そして、プレイヤーの行動が終わるとモンスターたちが行動し、またプレイヤーの手番が巡ってくるわけだ。
探索は最初の1時間は簡単だったが、だんだんと難易度が上がり、2時間で適当にプレイしていると倒れるほどの難易度に。
モンスターは全部倒さなくてもゴールできるので、ある程度の見切りも必要になる。
懸念点があるとすれば、後半になってギリギリの勝負でサイコロに左右されてイラついたり、マップが広くなりすぎてだるくなることがあるが…そこはしっかりプレイしてから評価することになるだろう。
最終的にステージ奥のゴールにたどりつけば探索パートが終了し、アイテムなどが手に入る。
また、土地にはそこに住む妖精たちも一緒に封じられており、新しい土地に行くたびに新しい出会いやイベントがある。
探索が終われば、街パートである。
街には探索パートで出会った仲間がやってきて、住み着く。
街パートはそういった仲間に自由に話しかけ、コミュニケーションをとることができる。基本的には世間話をしたり、お願いを聞いたりすることになる。
そして、お願いを聞くと友好度が上がり、どんどん「かんけい」が深くなっていく。
また、仲の良い住人からアイテムをもらうこともあるし、ゲームの進行や「かんけい」に応じてイベントも発生する。
街はゲームを通じてどんどん広がっていき、お気に入りの仲間が住む家を建ててあげたり、自分の住む家に家具を配置して飾ることもできるようになる。
もちろん、お店でアイテムを購入したり、探索で手に入れた素材を育てたり、新しい精霊を仲間にしたりと、探索パートの準備をすることだってできる。
▲素材の成長には時間がかかるが、普通にゲームをしていれば問題なく育った
そうしてイベントに出会い、街で準備を整えたらまた探索パートに移動してゲームは進んでいく。
現段階で3時間プレイしたが、このゲームが面白いかどうかと聞かれると、今のところ「面白いし、魅力的」としか言えない。
まず、そのビジュアルの良さ。正直に言えば『聖剣LOM』などが2Dだったので、ブラウニーズの3Dキャラクターに不安があった。
しかし、水彩風の彩色のステージは美しく、3Dのキャラクターは絵の雰囲気を損ねていない。
そこにきて、魅力的なテキスト。
イラストばかりに注目が集まるが、テキストの魅力もまた素晴らしい。コミカルな会話のやりとり、妖精たちの不思議なキャラクター性を確かなものとしている。
キャラクター図鑑を埋めて眺めるような遊びも用意されており、その部分のテキストも興味深いものが多い。
かなりのやり込みができそうだ。
探索パートは駆け引きが面白いわけではないが、サクサクと良いテンポで進むし、新しい仲間と次々に出会えてやっぱり楽しい。
当初、『エグリア』はソーシャルゲームとして発表されていたため、無理矢理に有料ゲームにしてそのひずみが出るのではないかと心配に思っていた。
だが、「オンライン必須」という難点はあれど(おそらく、コピー防止だろう)、きっちり作られたゲームを腰を据えて遊ぶ作りになっていてそういったひずみも感じない。
ハードコアなゲームが好きならお勧めはしないが、暖かなRPGを遊びたいのであればエグリアは絶対に選択肢に入る。
スーパーファミコンやプレイステーションのゲームをやっているような(現代風に言えば、3DSかもしれない)気持ちよい懐かしさの中で遊べている。
下記にひっかかるプレイヤーなら、購入を検討しても良いだろう。
このゲームに合いそうなプレイヤー
・ビジュアルを見て気になった
・世界観を楽しむ
・街作りのあるRPGが好き
私は、もう少し進めたら好きなように土地を配置し、仲間の家を作り、好きに家をカスタマイズして「Myエグリア王国」を作る楽しみ方をしようと思っている。
アプリリンク:
EGGLIA 〜赤いぼうしの伝説〜 (itunes 1,200円 iPhone/iPad対応/ GooglePlay)
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コメント(1)
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コメント一覧
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- 2017年04月13日 17:02
- すごく分かる。懐かしい。