昨日記事にした300㎜の望遠レンズ、Tamron AF 70-300mm F/4-5.6 LD(472D)は、激安だがジャンクである。
ジャンクというのはゴミという意味で、不良があるのが当たり前、不良品或いはその可能性がある物である。
そういう物と知りつつ納得して買うのがオークションのルールである。不良でもノークレーム・ノーリターンなのだ。
出品者の説明では、カビや曇りがあるけれど、自分の経験では多分撮影に影響のないレベル。ただし、PENTAXのカメラは持っていないので、テスト撮影まではやっていない、という事だった。
「撮影には影響ない」それを信じたのである。
それで実物が届くと、確かに影響がないともいえるし、あるような気もする微妙なレベルだった。
一応試しに何枚か撮影してみた(画像はすぐ消したので残っていない)。
近距離は良いが、100メートル以上離れた建物などの画はピントが甘く微妙である。天気が悪く暗かったので、シャッタースピードが遅くぶれていた可能性もあるのだが、ただ大きく写るだけで、シャープさに欠ける。
前回も書いたように、このタムロンの372D・472Dというレンズは、プロレベルの高級品ではない。同じ系列の後継機であるA17はAmazonで1万3千円という安物である。
せいぜい狭い小学校の運動場で子供の姿を撮るには十分でも、広いサッカースタジアムやサーキットで撮るための物ではない。
ネットの評判も、この系列は軸上収差というレンズの光学的特性の補正が十分でなくピントが甘いという事である。
こんなものだと思われなくもないのだが……
結局レンズのカビを掃除するためにバラバラに分解してしまったw
前玉だけなら、別のレンズでやったようにバラバラにしなくてもいいのだが、内側の外から届かない部分に、最も目立つ汚れがあったので仕方がなかった。
ここでレンズ分解のノウハウを伝える気はないので、詳しくは書かない。
分解中に撮った画像もない。
大体、詳しく書かれてなくても、自分で分解方法を考えてバラせる技術がないと、このような作業は無理である。技術がある人は自分で分かるし、分からないレベルの人は技術がないから、詳しく書いても壊して復元できなくなったりするだろう。
自分も、専門用具はないし、技術も怪しいから、微妙な線である。
あえて書くなら、絞りダイアルのリングを外すときに、片側が何故か抜けないなと、無理やり引っ張ったら、電気接点の板バネを引っかけて曲げてしまった。
これには背筋が凍る思いだった。何とか復元したが、折れてしまったらジ・エンドである。これが最大の注意点だろうか。
正直いって、またやりたいとは思わない。
ここまでバラしても、一部のレンズユニットは3,4枚のレンズが組になってプラスチックのホルダーに固定されていて、分解が難しい状態だった。
それらの内部にもカビ汚れは見られたが、比較的軽微でもあるし、壊してしまっては意味がないので諦めた。
取り合えず、一番目立つカビはクリーニング出来たので良しとする。
こんだけやっても徒労に終わるのが、我が人生のパターンであるが、テスト撮影に臨む。
先日、桜の撮影に出かけた足羽山である。先ずは70㎜である。
なお保存ファイルはRAWで、全てPhotoshop Elements 8.0で色合いは加工しているが、ノートリミングである。いつもの通り画像サイズは横幅640ピクセルに縮小している。
同じ位置から最大望遠の300㎜。
同じく300㎜の別構図。まあ、こんな物かという感じ。
あとは適当に撮った作例。
一応テレマクロレンズなのだが、最短撮影距離は1.5mと寄れないレンズで、接写はやり難い。桜の木の上の方で咲いている花をアップにするには都合が良いのだが、タンポポはこれが最大の大きさで、これ以上は接近できない。
後継の現行機A17は同じ光学系にマクロ撮影用のスイッチが付いて、マクロモードにすると95㎝まで寄ることが出来るように改良された。
TAMRON 望遠ズームレンズ AF70-300mm F4-5.6 Di MACRO ペンタックス用 フルサイズ対応 A17P
- 出版社/メーカー: タムロン
- 発売日: 2006/12/20
- メディア: エレクトロニクス
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