米中首脳電話会談 習主席“朝鮮半島情勢 平和的解決を”

米中首脳電話会談 習主席“朝鮮半島情勢 平和的解決を”
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中国の習近平国家主席は、アメリカのトランプ大統領と電話で会談し、朝鮮半島情勢について、平和的な方法で問題を解決すべきだと主張するとともに、アメリカとの意思の疎通を保ちたいという考えを伝えました。
中国外務省によりますと、習近平国家主席とアメリカのトランプ大統領が12日午前、電話で会談しました。この中で習主席は、朝鮮半島情勢について、「中国は朝鮮半島の非核化という目標を堅持し、平和的な方法で問題を解決することを主張する」と述べました。
そして、この問題でアメリカとの意思の疎通を保ちたいという考えを伝えました。

北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返し、6回目の核実験に向けた準備とも受け取れる動きを見せているのに対し、アメリカ軍は空母カール・ビンソンを中心とする艦隊を朝鮮半島に近い西太平洋に向かわせていて、習主席は、アメリカ単独で対応することも辞さないとしているトランプ大統領に、緊張をこれ以上高めないよう求めたと見られます。

電話会談では、シリア情勢も取り上げられ、習主席は「化学兵器を使用するいかなる行為も認められない」と述べました。
そのうえで「国連の安全保障理事会が一致したメッセージを打ち出すことを望む」と述べ、アサド政権の軍事施設にミサイル攻撃を行ったアメリカと、アサド政権の後ろ盾となっているロシアが対立する中、問題解決に向けて米ロを含む安保理の結束を呼びかけました。

トランプ氏「とてもよい電話をした」

習近平国家主席との電話会談についてアメリカのトランプ大統領は12日、みずからのツイッターに「北朝鮮の脅迫について中国の国家主席と昨夜、とてもよい電話をした」と投稿しました。

一方、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長についてトランプ大統領は、12日放送された「FOXビジネスネットワーク」のインタビューで「間違ったことをしている」と述べました。

またアメリカ軍の空母カール・ビンソンを中心とする艦隊が北朝鮮に近い西太平洋に向かっていることについて、「無敵艦隊を送った。とても強力だ」としたうえで、「われわれには空母よりもさらにとても強力な潜水艦もある」と述べて、さらに圧力を強める構えも見せけん制しました。

ただ今後の対応については「あなたが知ることは決してない。私は軍のことについては話さない」として明らかにしませんでした。