証券会社の比較は規模感も基準に
元野村證券のきはるです。
就職活動をしている学生から「証券営業の仕事をするなら、どこの証券会社がオススメですか??」と聞かれることが多々あります。
私は大手証券会社をオススメします。
自分がいたからわかりますが、やはり大手って強いです。
「大手はどうせ落ちる気がするから・・」と言う学生がいますが、そんな弱気になってはいけません!! 証券マンに大事なのは逆境にも負けない根性です。
採用で学歴が重要視されないのが証券会社営業店の良いところ。行きたい想いがあるなら受けてみることをおススメします。
理由は3つ
- 大手は商品・サービスの数が多い
- 儲かりやすい新商品を扱えるのは大手
- ブランドがあるので仕事がしやすい
順に説明していきます。
理由① 大手証券会社は取り扱うモノが多い
証券会社は「どこも扱う商品は同じ」と言われることがあります。
確かに上場株式は、どこの証券会社でも扱います。
REIT・ETF・ETNも同様です。
ただ、外国株式・債券・投資信託は証券会社によって扱うものが異なります。
そして、それらは大手の方が数多く商品を揃えております。
また、大手は提携企業の数もかなり多いです。
生命保険会社、銀行・信託銀行、リース会社などの金融関連をはじめ、
不動産会社、建築会社、税理士会社、M&A会社などなど幅広いコネクションを持っています。
商品・サービスの種類が多いということは、お客様の「悩み」を解決する武器をより多く持っているということです。
商品・サービスが多いのことの強み
みなさんご存知の通り、証券会社はよく詐欺師のように言われます。
「客に要らないものを売る仕事」
「客から手数料を取って損させる仕事」
ちょっとムカつきますよね。
でも、悪意が無くても現実こうゆう営業マンがいるのも事実。
そのような証券マンの営業スタイルって、たいていこんな感じです。
「押し売り」という感じ。
しかし、商品・サービスを多く扱っていると、以下の様な営業をすることができます。
「コンサルティング」という感じです。
お客様の悩みに耳を傾けて解決策を提案しています。
二つの営業スタイルの違いは、「商品ありき」か「お客様ありき」かの営業。
後者の方が、お客様のためになりやすいのではないでしょうか?
証券営業プロフェッショナル―――会社のためのセールスから、お客様のためのサービスへ
posted with ヨメレバ
金融証券問題研究会 ダイヤモンド社 2016-02-26
理由② 大手証券会社が優先に販売できる商品がある
先ほど「株はどこの会社でも扱う」と言いました。
しかし、新しく上場する株式などは、選ばれた証券会社だけが売る権利をもっています。
例えば、昨年上場して話題になったLINEとJR九州の新規公開株(IPO)。
グラフを見てわかるように、新規公開株を販売する権利は大手企業を中心に偏っております。
これは一例ですが、主幹事の企業に割り当てが大きくなります。
注目のIPOの主幹事はだいたい大手企業です。
そして、これら新規公開株は、一般的に「短期間で儲けやすい」と言われます。
- LINE:3300円(公開価格)→4900円(初値)
- JR九州:2600円(公開価格)→3100円(初値)
お客様にリスク商品を提供する仕事で、「短期間で儲けやすい」商品を扱えるのは圧倒的な強みです。
理由③ 大手証券会社は営業がしやすい
証券会社はただでさえ嫌われる仕事です。
お客様と会話できるチャンスが多いかってとても大事なこと。
飛び込み外交において
どこの証券会社も、新規開拓の飛び込み営業をすることが多いです。
いきなり自分の家のインターホンが鳴ったと思ったら「野村證券でーす!」という若い声。 最大手の企業だったとしても常識で考えてドン引きですよね(笑)
なので、個人宅に1000件飛び込み営業して良い出会いは1件あるかどうか・・。
これ、大手企業じゃなければさらに確率は低くなると思います。
高齢者を狙った詐欺なども横行している時代です。皆さん警戒してます。
ただでさえ効率的と思えない飛び込み営業の仕事。ずっと外をグルグル回るより、お客様とお話しする機会が多いほうが自己成長に繋がります。
銀行系列はさらに楽
また、大手の中でも銀行系の証券会社は、特に仕事しやすい環境です。
理由は、銀行のお客様に対して資産運用を提案できるパイプを持っているから。
銀行の社員が証券会社にお客様を紹介してくれることがあるようです。
銀行のお客様もマイナス金利に悩んでいます。
運用のニーズがある人は年々増えているのです。
日本人は、証券会社に抵抗感があっても銀行は信用している人って多いです。
お客様の預金残高も把握できるので、的確な提案がしやすいとも思います。
(お客様の立場からすると、「金が無い」という断り文句が使えないので、少し厄介な営業スタイルかもしれませんね^^;)
証券会社の採用は、学歴が関係無い
以上の理由から、証券営業をしたいなら大手証券会社にすることをおススメします。
もちろん大手企業は人気も高いです。
ただ、他の業界と違って採用で学歴を重視しません。
採用は面接のポイントがほとんどを占めます。
面接で気に入られることができたら、大卒以上であれば入れるチャンスがあるのです。
私は野村證券に飲み会採用で入社しました。
就活で学歴より大事なのは、「情報」と「行動力」です!!
おわりに
今回、「そもそも証券会社に入るべきか」、「ネット証券ではなくて営業店か」という議論はしませんでした。
私の中では、証券営業は強くオススメする仕事ではありません(笑)
ただ「証券営業の仕事がしたい!」と言う人に対しては「大手が良いよ」と伝えます。
また、ネットだけでなく対面も力を入れてるSBI証券なんかもお勧めです。
今後の伸びしろは大きいと思います。
また、中小の証券会社を否定するわけではなく、そのような企業にも個別の強みと言うものはあるでしょう。
何より、一番大切なのは「会社の看板」ではなくて「個人の力量」です。
中小企業でもお客様のためになる提案をし続けたら大手に負けることはありません。
厳しい仕事ですが、証券マンになりたい人は頑張ってください!!
最後に、何か疑問点があれば【証券就活LINE@】があるので、こちらからご連絡ください。