死亡報告も!鳥を介して感染する「オウム病」の症状とは

更新日:2017/04/12

話題の情報

鳥を介して感染、発症する「オウム病」をご存知でしょうか。国内初となるオウム病での妊婦の死亡が報告されました。オウム病のきっかけとなりかねない行為や症状についてご紹介します。

オウムやインコなどの鳥類から人間に感染する「オウム病」に感染した妊婦が死亡し、注目を集めています。数年に1度、高齢者の死亡例は報告されていたものの、妊婦の死亡例は国内初となります。「オウム病」の症状と対策についてご紹介します。

オウム病の感染元

「オウム病」は、人と動物がかかる感染症で、多くの場合、オウムやインコなどの鳥類との接触により人間に感染します。

 

オウム病の原因は、オウム病クラミジアという細菌で、この細菌に感染しているオウムやインコなどの鳥類と接触することで人間に感染します。オウム病クラミジアは、口や鼻の粘膜から人間の細胞に感染するので、餌の口移しなどの行為には注意が必要です。また、病原体のクラジミアは鳥の糞の中に排出されます。そのため、排泄物の処理にも注意が必要ですが、糞が乾燥して粉々になり、空気中を浮遊しているものを吸い込んでしまうことで感染する場合もあります。

引用:ヘルスケア大学

鳥類の生息地に近づくなど、間接的な接触でも感染リスクは上がりますが、オウム病の細菌が体内に入ったとしても発症しない場合もあります。免疫力や体力の低下が感染原因のひとつといえるでしょう。

インフルエンザに似たオウム病の症状

オウム病に感染すると、1~2週間の潜伏期間を経た後に発症します。現在、オウム病に対するワクチンはないため、治療には抗生物質を使用します。

 

オウム病に感染すると1~2週間の潜伏期間ののち、突然の高熱で発病します。初期症状は悪寒をともなう38℃を超える高熱、頭痛、全身のだるさ、食欲不振、筋肉痛、関節痛、咳、痰などが起こり、インフルエンザの症状とよく似ています。また、重症化した場合は肝機能障害や骨髄炎、骨格筋障害、心内膜炎、心筋炎、肝炎や脳炎などを併発することがあります。

引用:ヘルスケア大学

オウム病の症状はインフルエンザと似ているため、誤診される場合があります。インフルエンザの薬はオウム病には効果がないため、誤診を防ぐには診察時に「鳥と接触があったかどうか」を医師に伝えることが重要です。

鳥との過度な接触には注意を

オウム病の細菌は、人にとって身近な鳥であるオウムやインコ、カナリア、ハトに潜んでいるといわれています。感染を防ぐには、鳥を飼っている場合は、鳥かごを清潔に保ち、できるだけ屋外で飼育することがポイントです。また、口移しで餌をやるなど過剰な接触を避け、鳥に触れた後には石けんで手を洗うことも大切です。飼っていない場合も、体調の悪い時は鳥との接触を避け、手洗いやマスクを着用するなどの対策を行うことが予防につながります。感染経路や予防法を知り、感染しないよう努めましょう。

関連記事

公式アプリ

fem.
fem.

毎日1つ。ドクター監修の簡単ヘルスケア・ビューティー習慣!