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 核・ミサイル開発を進める北朝鮮問題をめぐり、空母の派遣を決めた米国のトランプ大統領が単独の軍事行動を示唆し、北朝鮮に影響力を持つ中国への圧力を強めている。中国の習近平(シーチンピン)国家主席は、米中首脳会談が終わってからわずか4日後の12日、トランプ氏と電話で協議し、抑制的な対応を求めるなど危機感を募らせる。両国間のせめぎ合いが激しさを増している。

 「米国は無敵艦隊を送り込んでいる。空母よりもさらに強力な潜水艦がある。これが私の言えることだ」

 トランプ大統領は11日、米FOXビジネスネットワークのインタビューで、米軍を朝鮮半島近海に派遣していることを強調した。

 トランプ氏が示唆した潜水艦は、巡航ミサイル「トマホーク」を154発搭載できる原子力潜水艦を指すとみられる。極めて秘匿性の高い潜水艦の任務を明かすのは異例のことだ。

 トランプ氏はこの日、ツイッターで「北朝鮮は災いを招くようふるまっている。中国が協力しないなら、米国は中国なしで問題を解決する」と訴えた。

 トランプ政権は、挑発を繰り返す北朝鮮に警告すると同時に、北朝鮮に影響力を持つ中国に対し、制裁強化の実施などで問題を解決するよう圧力を強める。シリアのアサド政権が化学兵器を使用したとして攻撃を断行した後だけに、北朝鮮が核実験やミサイル発射に踏み切れば、単独行動に出ないという確証はない。

 ただ、米政府関係者は、シリア攻撃のケースと、北朝鮮への対応には違いがあると指摘している。

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