いつ、米朝軍事衝突が起きても、おかしくない危険な状況といえる。
極秘情報がある。「中国も危ない」というのだ。以下、複数の米軍関係者、米情報当局関係者から得た情報だ。
「中国のインターネットで7日午後、『中国人民解放軍旧瀋陽軍区(現北部戦区)の部隊が、北朝鮮との国境、鴨緑江に進軍中』という情報が、映像つきで拡散した。ところが、政府当局は慌てて削除して隠した」
実は、旧瀋陽軍区は習氏の政敵、江沢民一派の牙城で、管轄域には100万人以上の朝鮮族が居住している。「人民解放軍最強」の部隊で、習氏ですら口出しが難しい。朝鮮人民軍とは「血の盟友」といえ、経済制裁を無視して、生活物資、軍事関連物資を秘密裏に支援している。北朝鮮が危機のとき、駆け付けるのもこの部隊だ。
その旧瀋陽軍区の部隊が「北朝鮮と組んで暴発する危険がある」という。
原因は、米フロリダ州パームビーチで6、7日に開かれた、トランプ氏と習氏による初めての米中首脳会談だ。最大の課題は北朝鮮問題だったが、中国側の成果はゼロ。習氏は北朝鮮の後見国としての毅然とした姿勢をとらなかった。
習氏は今秋、中国共産党最高指導部(中央政治局常務委員)の新人事を決める党大会を控えて、権力闘争の中にいる。「米国と決裂すれば責任追及される」とおびえたのか、すべて笑顔で逃げた。自国メディアには北朝鮮問題に触れさせず、ひたすら首脳会談成功と報道させた。極秘情報はこう続く。
「トランプ氏は、習氏に対し、北朝鮮への圧力強化と、米軍が先制攻撃する際に黙認することを迫った。習氏は拒否しなかった。さらに夕食会の最後にシリア攻撃を伝え、シリアの極悪非道を訴えると、習氏は反論もせず、『そうした対応は必要だ』といった。米国側も驚いた」