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科学者が勧めるおいしい紅茶の淹れ方は電子レンジを使うこと

flickr_Pasi Mämmelä

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最近、海外のSNSやマスメディアで、紅茶論争が起こっている。

発端は、オーストラリアで放送されたテレビドラマの1シーン。そこでは、主人公の男性が、水を入れたカップの中にティーバッグを放り込み、カップごと電子レンジで温めるというやり方で紅茶を淹れている。

これに賛否両論が起こった。オーストラリアのラジオ局「ABC Radio Sydney」はこの論争を番組で取り上げ、専門家に意見を求めた。すると、科学的な見地からは、「紅茶は電子レンジで淹れた方がいい」と言えることが分かった。

おいしく、健康にもいい

ラジオ局が意見を求めたのは、オーストラリア・ニューカッスル大学の食品科学者クァン・ヴォン教授だ。電子レンジが食品にもたらす影響を長年研究しているヴォン教授は、電子レンジで淹れた紅茶は「最高」だと言っている。

その理由は、まず、抗酸化作用を持つカフェイン、テアニン、ポリフェノールといった成分が増すこと。ヴォン教授によれば、電子レンジで加熱すれば、紅茶に含まれたこれらの成分の80%が有効になるとのこと。

また、テアニン(旨味成分のひとつ)やポリフェノールが増すことで、「おいしさも増す」と教授は言う。

教授のこの意見は、自身が2012年に発表した研究論文が基になっているが、その論文はこれまでほとんど注目されていなかった。

お勧めの淹れ方

ヴォン教授が勧める紅茶の淹れ方は次の通り。

1. (水ではなく)温かいお湯をカップに注ぎ、ティーバッグを入れる。

2. 電子レンジ(300w程度)で30秒温める。

3. 1分間そのまま待つ。

このやり方で淹れると、紅茶だけでなく、緑茶やハーブティーもおいしさが増すそうなので、試してみてはいかがだろう。

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