Smart Cities Could Be Crippled by Dumb Security
ダラス市民、ハッキングによる防災サイレンの爆音で眠れず
ダラス市の警報システムがハッキングされ、ハリケーン到来を知らせる緊急サイレンが深夜に鳴り響いた。重大な被害がなかった一方、サイバー・セキュリティは都市整備の重要要素になった。 by Jamie Condliffe2017.04.11
世界中の大都市で、テクノロジー依存度が高まっている。しかし、先週発生したハッキングにより、都市環境をコンピューター化するには、同時にサイバー・セキュリティ対策も不可欠であることを、各国の都市の政策担当者に気付かせた。
金曜日の夜、ダラス市民は睡眠時間を十分に取れなかった。午後11時40分ころ、ダラス市の156台あるハリケーン警報システムの緊急サイレンが一斉に鳴り響いたのだ。翌土曜日の午前1時20分ころ、事態がようやく収拾するまで、サイレンの爆音は15回、それぞれ90秒間ダラス市民の安眠を妨げた。
ただし、ニューヨーク・タイムズ紙の記事にあるとおり、ダラスに近づくハリケーンはなかった。サイレンが鳴った本当の原因は、警報システムのセキュリティを突破して侵入したハッカーだったのだ。今回のハッキングはダラスだけを狙って実行され、ハッカーにとっては大きな成果をあげたと考えられているが、それ以外の詳細はほとんど不明だ(対応した技術スタッフはハッカーを阻止できず、結局、警報システム全体を停止させてサイレンを止めた)。
最終的にダラスを襲ったハッキングでこれといった被害はなく、眠りを妨げられた市民が苦情をいい …