ことしのピュリツァー賞に「パナマ文書」報道
k10010944501_201704111624_201704111626.mp4
世界各国の首脳や富裕層による資産隠しや課税逃れを暴いた「パナマ文書」報道が、優れた報道に贈られる、ことしのピュリツァー賞に選ばれました。
ピュリツァー賞はアメリカ国内の報道などで優れた業績を挙げた団体などに贈られるもので、ことしは「パナマ文書」を報じた「ICIJ=国際調査報道ジャーナリスト連合」が選ばれました。
パナマ文書は南ドイツ新聞が入手した中米パナマの法律事務所の膨大な量の顧客データで、ICIJが世界各国の記者と連携して分析し、租税回避地=タックスヘイブンを使った各国の首脳や富裕層らによる資産隠しや税逃れの実態を暴きました。
選考委員会は「6つの大陸の300人以上の記者が協力することによって、世界規模でタックスヘイブンの隠された構造を明らかにした」と、ジャーナリストの国際的な連携を評価しています。
ICIJのジェラルド・ライル代表は「この栄誉は世界中にいるパートナーとのチームワークの証です。パナマ文書の共同取材による画期的な発見と、世界的な衝撃が認識されて光栄に思います」とコメントしています。
パナマ文書の分析には、日本では朝日新聞と共同通信が参加し、去年6月からはNHKも加わって、これまでに日本の一般市民がタックスヘイブンを悪用した国際的な犯罪行為に巻き込まれている実態を明らかにしています。
パナマ文書は南ドイツ新聞が入手した中米パナマの法律事務所の膨大な量の顧客データで、ICIJが世界各国の記者と連携して分析し、租税回避地=タックスヘイブンを使った各国の首脳や富裕層らによる資産隠しや税逃れの実態を暴きました。
選考委員会は「6つの大陸の300人以上の記者が協力することによって、世界規模でタックスヘイブンの隠された構造を明らかにした」と、ジャーナリストの国際的な連携を評価しています。
ICIJのジェラルド・ライル代表は「この栄誉は世界中にいるパートナーとのチームワークの証です。パナマ文書の共同取材による画期的な発見と、世界的な衝撃が認識されて光栄に思います」とコメントしています。
パナマ文書の分析には、日本では朝日新聞と共同通信が参加し、去年6月からはNHKも加わって、これまでに日本の一般市民がタックスヘイブンを悪用した国際的な犯罪行為に巻き込まれている実態を明らかにしています。
トランプ大統領関連の報道も
国内報道の部門では、トランプ大統領が運営していた慈善団体「トランプ財団」をめぐる不透明な金の流れを追及した有力紙ワシントン・ポストが受賞しました。
この報道は、記者がツイッターを使って情報提供を募りながら取材を進めた結果、トランプ大統領が退役軍人の団体に渡すと約束したはずの寄付金の一部が、使われずに財団に残されていたことを突き止めるなどし、その後、財団が無届けで寄付を募っていたことなど、さまざまな問題が明らかになりました。
また、今回の受賞にはトランプ大統領について、2005年当時、女性を侮辱するわいせつな発言をしていた様子を記録したビデオの存在を明らかにし、選挙期間中に謝罪に追い込んだ報道も含まれています。
ことし受賞した報道はツイッターや、データ分析の手法を用いたものが目立ち、選考委員会は「デジタル時代は、先人がほとんど考えもしなかった道具をジャーナリストに与え、ジャーナリズムは革命のまっただ中にある」と評価しています。
この報道は、記者がツイッターを使って情報提供を募りながら取材を進めた結果、トランプ大統領が退役軍人の団体に渡すと約束したはずの寄付金の一部が、使われずに財団に残されていたことを突き止めるなどし、その後、財団が無届けで寄付を募っていたことなど、さまざまな問題が明らかになりました。
また、今回の受賞にはトランプ大統領について、2005年当時、女性を侮辱するわいせつな発言をしていた様子を記録したビデオの存在を明らかにし、選挙期間中に謝罪に追い込んだ報道も含まれています。
ことし受賞した報道はツイッターや、データ分析の手法を用いたものが目立ち、選考委員会は「デジタル時代は、先人がほとんど考えもしなかった道具をジャーナリストに与え、ジャーナリズムは革命のまっただ中にある」と評価しています。