様々な悪路でも走破してしまうエクストレイル。
もともと硬派なオフローダーとして名を成していたこのクルマが、街乗り用としても十分通用するお洒落なクロスオーバーSUVとして再登場してきました。
SUVとしての楽しさを兼ね備えながら、これまでは必ずしも優秀とはいえなかった燃費性能もハイブリッドモデルの追加によって優れた数値を示すようにもなり、まさに現代の代表的オフローダーとして仕上がっています。
ガソリン車と似た部分が多いとはいうものの、今回はその違いを確認するために実車を見せてもらいに出かけてきました。
ディーラー到着
登場当初は賛否両論があった新型エクストレリルのエクステリア。
それまでの武骨で逞しく実用性を表に出したものから、街乗りでも通用する曲面を多用した今風のデザインになりました。
車高の高さからSUVであることを伺わせるものの、デザイン自体は「お洒落さ」さえ感じさせ、それがこれまでのユーザー層を広げることに繋がったとのことです。
ハイブリッド車ではオートレベライザー付のLEDヘッドライトになります。
リアビューはユーティリティ性の高さを感じさせるSUV独特のフォルムです。
釣り目のテールライトと複雑な曲面構成の背面デザインによって、エクストレイルならではのイメージ造りが成されています。
グレード「X」であればバックドアの開閉は手をかざすだけで行える「オートバックドア」機能付き。濡れた手や汚れた手で開け閉めすることの多いアウトドア用として便利な機能になっています。
サイドウインドウの後端が細く絞られているところなど、ハリアーの影響を感じさせるデザインも見いだせます。
グレード「20XT」ともなるとルーフレールも追加され、アウトドア用途としてのアピールも万全です。
インテリアに関して
SUVの楽しさの一つは高い着座姿勢のために周囲の車に対して優越感(?)を感じられること。
ただ車幅のあるエクストレイルの場合、車体の大きさが余計に広く感じることにもつながります。
オプションにはなるもののスマートルームミラーでは、悪天候や後ろの乗員や荷物にも煩わされることなく、リアカメラによる後方確認に切り替えも可能。
安全装備以外にもこうした最新機能が一通りそろっているのも大きな特徴になっています。
視認性に優れた二つのアナログメーターの間には「アドバンスドドライブアシストディスプレイ」が設置され、ハイブリッドでのエネルギー表示もここに表示されます。
それ以外にもクルマの様々な走行状況やセンサー情報をグラフィカルに表すカラーディスプレイになっており、手元のスイッチ切り替えだけで直観的に各種の情報が得られます。
ナビ画面の位置が低いため、ちょっと見難そう。
クリアブラックなインパネとメッキされたダイアル類は質感もあって高級感を感じさせるものになっています。
ハイウリッド車でもシフトレバーはガソリン車と同じで、特別さを感じさせるところはありません。シガーソケットとUSBポートが備わり、スマホや小型電子機器の充電が行えるのは便利なところです。
標準で日産オリジナルナビや後席用モニターも備わった豪華仕様になっています。
防水仕様のシートはアウトドア用として非常に有利。床も防水加工されているので手入れが簡単なところも嬉しい部分です。
ドアミラーにもヒーターが備わり、更にグレード「X」になると前席にシートヒーターも装備され、スキーや雪山用途としても万全な仕様になっています。
センターコンソール部のカップホルダーには保温保冷機能まで備ってアウトドアでの利用にも気配りされていることがわかります。
このクルマに対するメーカーの意図が伝わってきて嬉しくなりますね。
後席では頭上も足元の空間もタップリ確保されていて快適な長時間乗車が可能。
センターコンソール後部にはエアコンの吹き出し口もあって、後席にも十分な配慮がされているのが伺えます。ここのシートとフロアにも防水加工が施されています。
シートアレンジを変えることによってアウトドアでの多彩な使い方が出来るのは、SUVとしての大きな特徴となる部分。
エクストレイルでも荷物量と乗員数に合わせた様々な使い方に対応できる柔軟性が、その人気の大きな理由になっています。
6:4で左右分割して前倒し可能な後席シートでは、用途に合わせたレイアウトの変更が可能。一部を倒して長物を積んでも後席での2人乗車も可能です。
2人乗り専用として使えばセンター部は肘置きとカップホルダーとしての利用が可能。左右に余裕のある快適なスペースが確保されます。
ガソリン車との大きな違いとなるのが、ラゲッジボード下に置かれたバッテリーによって収納性がやや劣るということ。
エクストレイルの大きな魅力だった収納性の高さが若干犠牲になっているのは残念なところです。他にも7人乗りが設定されていないとか、ハイブリッド車であるが故の不都合な部分もあります。
SUVとはいいながら、2WDと4WD、ガソリン車とハイブリッド車、そして3列シートの7人乗りまでがラインアップされているところは、エクストレイルの置かれている立場を表してもいるようです。
このモデルだけで様々な仕様によるバリエーションとより広いユーザー層をカバーし、本格的なクロカン用途からファミリーでのレジャーユース、そして日常的な街乗りまで、求められる用途が広くならざるをえないメーカーとしての事情もあるのでしょう。
ハイブリッド車では独自の1モーター・2クラッチ・パラレル方式の「インテリジェント・ヂュアルクラッチコントロール」が採用され、コンパクトで大容量のリチウムイオンバッテリーの採用によってモーター制御によるクラッチ操作を可能にしています。
タイヤにも専用の低転がり抵抗タイヤが使われ、「平成32年度燃費基準+20%」の低燃費が達成されています。
4WDモデルには「ALL MODE 4×4-i」が採用され、路面状況とアクセルの踏み加減、ハンドルの傾き加減などを察知して、コンピューター制御によるどんな悪路でも安定した走行性能を発揮するのが大きな特徴になっています。
高速道路や街乗りでは前輪のみで駆動する経済的なモードとなり、雪道や悪路では前後輪のトルク配分を自動でコントロールしてくれる便利機能で、どんな道でもドライバーが意識することなく快適な運転を可能とするシステムです。
さらに世界初となる最新の機能として、「アクティブライドコントロール」と「アクティブエンイインブレーキ」が全てのグレードに標準装備されています。
「アクティブライドコントロール」とは車体の上下動を予測してエンジン制御やエンジンとブレーキ両方の制御によって起伏のある路面走行時の姿勢変化や振動を制御するシステムで、「アクティブエンイインブレーキ」とはコーナーリングやブレーキ時にエンジンブレーキを自動的に加えることによってブレーキ操作を軽減させることが出来る優れた機能であり、共に快適な運転を楽しむために効果的でしょう。
日産ならではのこうした新機能が追加されているだけでなく、エマージェンシーブレーキも標準で装備され、「アラウンドビューモニター」もオプションで装備可能。まさに現代を代表するSUVになっています。
タカログスペックはこのくらいにして、セールスマンに更に詳しいことを聞いてみました。
セールスマンとのやり取り
見積書公開
初見ながらガソリンでもハイブリッドでも値引き額は20万円とまずまずで、まだ行けそうな感じでした。
オプションだと高価になってしまうナビを含め、必要十分な装備が予め含まれているため、追加装備は最低限で済むのは嬉しいところ。
後は下取り車をいくらで査定してもらうかが更なる値引きのポイントとなりそうです。
見積もり詳細
【おすすめ車】
エクストレイル 4ドアワゴン 2列シート MD20DD +RM31(HYBRID) 20X HYBRID ”エマージェンシーブレーキパッケージ“ 4WD エクストロニックCVT 寒冷地仕様
【車種記号:TDRNRRZT32HDA–BAB】
ダイヤモンドブラック(P) ブラック(G41G)(\43,200)
NissanConnectナビ+アラウンドビュー+パークアシスト+BSW+警報+クルコン(\327,240)
【車両代】
メーカーオプション付車両本体価格 | 3,435,480円 |
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車両本体値引き価格 | -200,000円 |
付属品価格 | 158,241円 |
車両代合計 | 3,393,721円 |
【販売諸費用(課税)】
検査登録(届出)手続代行費 | 20,520円 |
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車庫証明手続代行費用 | 14,148円 |
納車費用 | 9,072円 |
下取り車手続代行費用 | 8,316円 |
希望ナンバー申込手続代行料 | 0円 |
環境整備費用(自社処理) | 0円 |
抹消費用 | 0円 |
GP保証 | 17,000円 |
査定料 | 7,020円 |
販売諸費用(課税)計 | 76,076円 |
【販売諸費用(非課税)】
検査登録(届出)手続預り法定費用 | 3,300円 |
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車庫証明手続預り法定費用 | 2,500円 |
下取車諸手続預り法定費用 | 400円 |
公正証書作成費用 | 0円 |
環境整備費用(委託処理) | 0円 |
廃棄車両処理費用 | 0円 |
収入印紙 | 200円 |
Xクリ | 28,500円 |
販売車両リサイクル料金 | 11,230円 |
販売諸費用(非課税)計 | 46,130円 |
【税金保険料等】
自動車税 | 16,400円 |
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自動車重量税 | 0円 |
自動車取得税 | 0円 |
自動車賠償責任保険 | 40,040円 |
自動車任意保険 | 0円 |
税金保険料等計 | 56,440円 |
内)消費税・地方消費税等合計 | 257,022円 |
車両代合計 | 3,393,721円 |
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販売諸費用等合計 | 178,646円 |
下取車充当額 | 0円 |
リサイクル預託金相当額通知書計 | 0円 |
使用済自動車引取依頼書計 | 0円 |
お支払合計金額 | 3,572,367円 |
【付属品明細】
フリークリニック | 0円 |
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ETCセットアップ | 3,240円 |
標準パック(HEV) | 155,001円 |
合計 | 158,241円 |
まとめ
ランクルやプラド、パジェロなどと並んでNEXCO(高速道路株式会社)の緊急車両として採用されていることからも明らかなように、オフローダーとしての走行性能は広く認められた車です。
そのエクストレイルにも従来からのガソリンタイプに加えてハイブリッド版が新たなラインアップに加えられたとなると何といっても先ずは燃費が注目されますが、これについてはメーカーによっても考え方が違うようです。
エクストレイルの場合はガソリネンジンだけでは不十分な補助駆動用としてのもので、スタート時や加速時に違いを生み出す仕様のようです。
ハイブリッド車の代表であるプリウスなどは、何が何でも燃費を稼ぐことに主眼が置かれているのに対して、エクストレイルのようなハイブリッドの在り方も、ガソリンとモーターによる組み合わせの新たな活用法として、これも有りではないでしょうか。
オフローダーとしての基本的な部分ではすでに十分な機能を果たしているエクストレイルに、さらに街乗り用としても通用するハイブリッドというスペックも魅力的なものに見えてきます。
ただそれも数値だけでは見て取れない感覚的な部分であることも事実。それをどう捉えるかによって評価も変わってくるでしょう。
 
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