フィギュアスケートの元世界女王で、二〇一〇年バンクーバー五輪銀メダリストの浅田真央（２６）＝中京大＝が十日、現役引退を自身のブログで表明した。「突然ですが、私、浅田真央は、フィギュアスケート選手として終える決断を致しました」などと記した。過去最低の十二位に沈んだ昨年末の全日本選手権後、平昌（ピョンチャン）五輪を控える来季も現役を続ける意向を示していたが、不振やけがに苦しんでいた。

　名古屋市出身の浅田は姉の舞さんとともに五歳でスケートを開始。山田満知子コーチの指導を受け、ジュニア時代から大技のトリプルアクセル（三回転半ジャンプ）を跳ぶなど、「天才少女」として注目された。シニアデビューした〇五年にいきなりグランプリ（ＧＰ）ファイナルに優勝したが、翌年のトリノ五輪は年齢制限のため出場できなかった。

　バンクーバー五輪ではショートプログラム、フリーともトリプルアクセルを決めたが、金●児（キムヨナ）（韓国）に及ばなかった。一四年ソチ五輪で六位に終わった後、一四〜一五年シーズンを休養。復帰した昨季は中国杯に優勝したが、徐々に調子を落とし、世界選手権は七位だった。

　今季は昨季終盤から続く左膝の痛みが悪化。ＧＰシリーズはスケートアメリカ六位、フランス杯は九位と低迷し、世界選手権の代表からも漏れていた。全日本選手権は六度制覇。グランプリファイナル優勝四度と世界選手権優勝三度はいずれも日本女子最多。

※●は女ヘンに研の旧字体のツクリ