ユナイテッド航空:搭乗振替に同意いただけないのら機内から引きずり降ろします

スマートフォンを持ち歩くのは当たり前となった今日、こんなニュースは、あっと言う間に全国へ広がります。

 

事件が起きたのは、シカゴ発ルイビル行きのユナイテッド航空の機内です。まるで犯罪者を扱うように、男性が飛行機から引きずり降ろされました。

フライトがオーバーブックとなってしまい、航空会社は状況を説明して、席を譲ってくれる乗客を募集しました。しかし、搭乗振替に同意する客は現れなかったため、ユナイテッド航空は、この男性に降りてもらうことにしました。

言うまでもなく、たとえ嫌々ながらでも、この乗客が速やかに席を譲って飛行機から降りたのならニュースになることはありませんでした。ユナイテッド航空は警備員を動員して、まるで荷物を取り扱うように、この男性を機内から引きずり出したのです。

搭乗振替に同意する客が現れない場合、航空会社は誰を降機させるかを決める権利があります。しかし今回のように、腕力を使って客を強引に引きずり降ろすのは、人権を無視した非道なやり方です。

この事件を知ったユナイテッド航空のCEO(最高経営責任者)は、こうツイートしました。


下線の部分apologize forという言葉で分かるように、謝罪していることは間違いないのですが、気になるのは「 re-accommodate 」という言葉です。乗客を不当に扱ったことを謝っているのではなく、客が搭乗振替に同意しなければならなかったことを謝罪しているのです。ツイートを最後まで読むと分かるように、この一件は現在取り調べ中であり、ユナイテッド航空は、この男性と直接話して問題を解決しようとしています。
ツイートの要旨:
当社は、今回の事件をとても遺憾に思う。搭乗振替に同意しなければならなかった乗客に謝罪する。今回の一件は現在捜査中であり、この乗客には直接話して問題を解決していく方針だ。
しかし何故、ユナイテッド航空は乗客たちを搭乗させる前に、オーバーブックの問題を解決することができなかったのでしょうか?搭乗ゲートの待合場には、乗客たちが集まっていた訳ですから、そこでアナウンスして席を譲ってくれる人を募集できた筈です。言うまでもなく、ひとたび搭乗して席についてしまえば、そう簡単に降りる人はいません。

もう一度動画を見てください。引きずり出された男性はアジア人のように見えます。もしこれが黒人だったら、「人種差別だ!」と怒りの叫びが上がり、既に暴動騒ぎとなっていたことでしょう。今回のユナイテッド航空の措置は、あまりにもお粗末です。

(情報源:Passenger dragged off overbooked United flight

ユナイテッド航空CEOのツイート

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