ロック界の伝説、チャック・ベリーさんにファンも最後のお別れ

チャック・ベリーさんの葬儀には一般のファンも集まった(9日、ミズーリ州セントルイス) Image copyright Reuters
Image caption チャック・ベリーさんの葬儀には一般のファンも集まった(9日、ミズーリ州セントルイス)

3月18日に90歳で亡くなったロック界の伝説的ミュージシャン、チャック・ベリーさんの葬儀が9日、故郷の米ミズーリ州セントルイスで行われ、集まった一般のファンも遺体と最後のお別れをする機会を与えられた。

セントルイスのパジェント・クラブでは、「ジョニーBグッド」や「スイート・リトル・シクスティーン」、「ロールオーバー・ベートーベン」などベリーさんのヒット曲が次々と演奏されるなか、棺に横たえられた遺体にファンが次々と別れを告げた。棺の蓋には、赤いギブソン・レターがくくりつけられていた。

同日午後には、近親者のみの葬儀が行われた。

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Image caption ベリーさんにお別れをするため、棺が供えられたパジェント・クラブ前で多くのファンが前日から行列し始めた
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Image caption パジェント・クラブで棺に横たえられたベリーさん(9日)
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Image caption 花束を手に参列したファン(9日)

ビル・クリントン元米大統領は、「アメリカの最も偉大なロックンロールの先駆者」のひとりを称える手紙を送った。

「世界中の観客を夢中にさせ」、「その音楽は全員に通じる希望や夢に語りかけた」と元大統領は書き、「僕とヒラリーは、(チャック・ベリーを)聴きながら育った」と懐かしんだ。

ベリーさんは、クリントン氏の1期目と2期目の両方の大統領就任式で演奏している。

近親者の葬儀が始まると、アレックス・ピーターソン牧師は参列者に「ベリーをロックンロールのスタイルで祝う」ことがこの日の目的だと話した。

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Image caption チェス・レコードの創始者レナード・チェスさんの息子、マーシャルさんが葬儀であいさつした(9日)

地元紙セントルイス・ディスパッチによると、ピーターソン牧師は「みんなしてしんみり座るために集まったんじゃないから」と述べたと言う。

参列者の中には、バンド「キス」のジーン・シモンズさんもいた。

「ローリング・ストーンズ」が送ったギターの形にアレンジした花も、供えられていた。

ベリーさんは、ロックンロールの創始者のひとりと言われる。その音楽は無数の若者に影響を与え、特にビートルズやローリング・ストーンズ、ビーチ・ボーイズなどに強い影響を与えた。

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Image caption 鮮やかなギターイントロが有名だった。写真は仏ニースで演奏する1981年7月のベリーさん。

4小節の鮮やかなギター・イントロがトレードマークだった。1950年代の10代若者の反抗精神を代弁した早口の鋭い歌詞が、強く支持された。

1984年にはグラミー賞の特別功労賞を受賞。1986年にはロック名誉の殿堂入りした。

1926年、セントルイス生まれ。1955年に「メイベリーン」で最初のヒットを飛ばした後、相次ぐヒット曲で若者の幅広い支持を獲得。同時代の黒人アーティストを多く苦しめた人種の壁を乗り越えた。

(英語記事 Chuck Berry: Fans queue to pay their last respects

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