鎌倉市観光協会からのお知らせ 2017.04.07

2017.04.07

平成29年4月7日


会員の皆様へ

公益社団法人鎌倉市観光協会
会長  井 手 太 一


          観光協会への市の補助金支給停止の経緯と鎌倉花火大会実行委員会
_______からの退会について(お知らせ)

日頃から鎌倉市観光協会の運営にご協力いただき感謝申し上げます。
この度、平成29年度の鎌倉市予算のうち、市から当協会への運営費等補助金の約4、600万円が計上されず支給停止となっています。

これは、平成28年9月から鎌倉市議会において、当協会が受託しています観光案内所の職員の労働契約に疑義があるとして、当協会の理事会議事録の提出が要求されていました。
当協会では、観光案内所の各業務を円滑に進めるために、従来から案内所職員と協会事務所は、情報共有や課題解決に向けて職員相互による確認を実施してきたところです。

平成28年10月1日に新しく移設開設した観光案内所の準備にあたり、平成28年3月に、鎌倉市による今後の新案内所の方針 (日本政府観光局のカテゴリーⅢを目指す多言語化) 、それに伴う職員採用試験の実施と希望する職員は公平に採用試験を受けられる旨を、すべての案内所職員に説明し、平成28年4月1日から新たに6か月の雇用契約書を交わしたところであります。
過去の当協会における労働契約において、一時期、法定の雇用通知書により締結しなかったことの不備はありましたが、労働基準監督署へ改善済みの報告をし、その後は適正に処理を行っています。一部の議員が言う「雇止め」には当たらないと考えています。これまで労働契約上の争いはありませんでした。
また、予算及び決算は適正な手続きを経て決定し、現在まで監事による意見、指摘はなく、監督行政庁の神奈川県の立ち入り検査も本年1月に受検し、公益認定法上、適正に運営されていると確認されています。

要求の会議録の対象である当協会の理事会は、政策や事業推進のため、自由闊達な議論をする場であり、法律上にも公開を前提とされておらず、議事録は内部資料であり、閲覧及び交付が自由になされるものではございません。その議事録を公開することは、今後理事会での発言が制約される恐れもあり、独立した団体として由々しき事態に陥りかねません。このように議事録の公開は、今後の運営にも大きな影響を与えかねない重大な問題であります。
しかし、当協会といたしましては、協力できるものにつきましては、できる限り協力する意思があります。本年3月の鎌倉市からの資料提出依頼の書面に対して、鎌倉市議会が予算を審議する上で、決算内容から把握できる事項以外に、予算審議にどの部分の理事会議事録が、何故必要なのかを具体的にお示しいただきたくお願いを書面で回答していたところであります。

この様な状況の中、誠に遺憾でありますが、先月の予算市議会で補助金の支給停止が決まりました。
今回の市補助金は、鎌倉の三大観光行事 (鎌倉まつり、鎌倉花火大会、鎌倉薪能) をはじめとする各種行事の運営、訪日外国人観光客への対応、観光情報の提供、観光客の誘致、職員の人件費、事務所家賃などに充てられる予定でありました。
「鎌倉まつり」は、4月9日から4月16日に開催いたしますが、協賛企業、協力いただいている各種団体のご期待もあり、また、何よりも楽しみにしている市民、観光客の皆様のために、500万円を超える損失が見込まれますが、何とか経費節減をして、開催することを理事会として決定いたしました。

本年7月に開催予定であります「鎌倉花火大会」は、鎌倉花火大会実行委員会が運営主体となり、平成29年度予算の中でも事業負担金、安全対策費負担金として、実行委員会の総予算額の四分の一程度が市から予算措置されています。しかしながら、その事務局は当協会が担っており、多くの協賛各社、個人の皆様への働きかけやお願い、契約など、年間を通じて職員が活動しております。
この度の補助金支給停止額は、事務局職員の人件費の約八割に相当し事務所家賃も同様であります。

鎌倉まつりの開催後、当協会の運用資金も夏期まで維持することは厳しく、実行委員会で責任を果たすことができないため、実行委員会を退会することを理事会において決議いたしました。
現実問題として、これから7月に予定していた花火大会まで、協会自体が存続しているかどうかも、今の時点では明確ではありません。職員の生活保障もままならない事態も想定せざるを得ません。
また、今後の当協会の業務や他の事業の推進においても、影響がでることも予想されます。当協会としましては、可能な範囲と期間まで最大限の努力をして事業の推進に努める所存でありますが、皆様におかれましては、今回の事態についてご理解をいただくとともに、引き続き、ご支援、ご協力を切にお願い申し上げます。

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