夜中に目が覚めてしまい、そのまま寝られないという経験はありませんか。
「明日、大事な打ち合わせがあるから、よく寝ておかないと」と思っても、目が冴えて、もう寝られないときはつらいですね。
どうすれば、変なときに目が覚めないでいられるか、調べてみました。
どうして目が覚めてしまうのでしょう
いったん寝ついたのに、夜中に目が覚めてしまうことを、「中途覚醒」といいます。不眠症の一種とされています。
睡眠は、約90分周期で、深くなったり浅くなったりしますが、浅くなったときに眼が覚めやすくなります。
でも、年をとると、どうしても、夜に目がさめることが増えてきますが、これは、ある意味で自然なことですね。起きてから後を引かなければ問題ないのです。
不眠症の中途覚醒は、いったん目が覚めたらまた眠るのに30分以上かかり、次の日に睡眠不足で調子が悪いということが続いている状態をいいます。
その原因は、次のようなものです。
精神的ストレス
悩み事・心配事があると、よく寝られないのは、誰でも経験があるのではないでしょうか。
ただ、普通は、心配事が解決したりすると、また寝られるようになるのですが、自分はちゃんと寝られないのではないかと心配になって、それがストレスになってますます寝られないという悪循環に陥ることがあります。
うつ病の初期にも、中途覚醒の症状が出ることがあります。
身体的ストレス
肉体的な不快感のせいで、夜中に目がさめることがあります。
・トイレに行きたくなること(頻尿)
・喘息の発作
・睡眠時無呼吸症候群
・足がムズムズする(むずむず脚症候群)
・枕や布団、ベッドが合わないことによる不快感
・女性の生理のとき(ホルモンバランスの乱れ)
アルコール
アルコールの力をかりて眠る人もいるでしょうが、アルコールは、体内で分解されて、「アセトアルデヒド」という物質に変わります。そのせいで、交感神経が活発になって、目が覚めてしまいます。
また、アルコールには利尿作用があるので、トイレに起きやすくなります。
カフェイン
カフェインのせいで寝られなくなるとは、よく知られていて、夜はコーヒーなどを飲まないようにしている人も多いでしょう
ですが、人によっては、カフェインの影響が12時間くらいも続くことがあります。つまり、夕方に飲んだコーヒーのせいで、眠りが浅くなって、中途覚醒することがあるんです。
ニコチン
ヘビースモーカーの場合、夜中に、ニコチンが体から抜けると、一種の禁断症状で、目がさめることがあります。
薬の副作用
抗うつ剤・降圧剤・ステロイド・咳止め・鎮痛剤などの影響で中途覚醒することがあります。
中途覚醒しないために
睡眠時無呼吸症候群などの病気は、まず治療しましょう。
食事や飲酒は早めに
食事やお酒は、少なくとも、寝る3時間前には済ませるようにしましょう。お酒の量もできれば控えるようにしましょう。寝ている間に内臓が動いていると、眠りが浅くなりますし、水分でトイレに起きることになります。
日の光を浴びる
朝(午前中)、なるべく日の光を浴びるようにしましょう。脳内物質の「セロトニン」が分泌されて、それが、寝る頃には、睡眠を促す「メラトニン」に変わるのです。
ぬるめのおふろにゆっくりと入る
寝る2時間くらい前に、40℃以下のお風呂にゆっくりと入ります。体の奥の体温(深部体温)がいったん上がった後、下がってきて、睡眠に適した状態になります。
ストレッチをする
寝る2時間ほど前に、ストレッチで深部体温を上げておくのも有効です。
ブルーライトに注意
液晶テレビ、PC、スマホなどから出る青みを帯びた光(ブルーライト)は、メラトニンの分泌を抑えて、眠りが浅くなり、中途覚醒しやすくなります。寝る2時間くらいまでには、これらの機器を使うのはやめておきましょう。
ブルーライトを減らすアプリ・メガネ・液晶フィルム等もありますが、完全に防ぐことはできません。
LED照明からもブルーライトが出ているので、できれば間接照明に切り替えましょう。
寝具を替えてみる
敷き布団やマットレスが柔らかすぎても硬すぎても、安眠できません。体圧分散マットレスなども試してみるのも良いかもしれませんね。
気にしすぎない
眠れないと困ると言うことで、あまりに早く布団に入ったりするのは逆効果です。たとえ夜中に目が覚めても、結果的に、日中の活動に支障が無ければ、問題ないのです。気にしすぎると、ますます眠りが浅くなってしまいます。