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 2065年の日本の人口が8808万人になるとした50年後までの将来推計人口を、国立社会保障・人口問題研究所が10日に公表した。女性が生涯に産む子どもの数(合計特殊出生率)の50年後の見通しは12年の前回推計より回復して1・44になるとし、人口が減るペースは前回より緩やかになった。しかし、安倍政権が掲げる50年後の人口1億人維持は厳しいままだ。

 人口推計で最も重要な指標が出生率で、2・07が人口維持の目安だ。06年の前々回推計では50年後は1・26で、その後、30~40代の出産が増えて前回推計で1・35に上方修正。この傾向が続き、15年実績は1・45となった。今回これを反映させた結果、20年代半ばにかけて1・42ほどに下がるものの、その後は1・43~1・44で安定するとした。

 これを受け、人口減のペースが緩和した。1億2709万人(15年)の人口が1億人を切る時期は、前回推計より5年遅い53年になると見込んだ。前回推計は60年に8674万人になるとみていたが、65年時点でもこれより多い8808万人になるとした。

 それでも今より3割減り、少子…

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