湯浅政明監督が走っています。7日から森見登美彦さん原作の長編アニメ「夜は短し歩けよ乙女」を公開中で、5月19日からはオリジナル作品「夜明け告げるルーのうた」を公開し、3月にイベント「AnimeJapan2017」での会見で永井豪さんの名作「デビルマン」をアニメ化し来年初春からNetflixで配信すると明らかにしました。
前後編とか総集編でもないのに長編アニメ2本をこれだけ短期間で相次ぎ公開するのは異例でしょう。インタビューでその事情をうかがうと、「3年くらいかけて2本作った感じ。プリプロダクションの時期は少し重なっていて、ほぼ同じ作画スタッフに『ルー』を終えたらそのまま『夜は短し』に移ってもらって、ポスプロは2本まとめてやりました。僕としては、本当なら1本作ったあと少しお休みがほしかったけど」。
湯浅監督は、森見さん原作の「四畳半神話大系」を2010年にテレビアニメ化してカルトな人気を得た実績があり、世界観と人物の重なるところがある「夜は短し」の企画も続けて手がけることになったものの、とある事情で一度ヨソへ移ってからまた湯浅さんに企画が戻ってきたそうで、「その時はもう『ルー』に取りかかっていたけど、このチャンスをもう手放しちゃいけない!と思って引き受けました。あぁこれで作りたいのに作れないままだった『夜は短し』が出来るんだ、と喜んだ後で、これは森見さんの大ヒット作でたくさんのファンが待ち望んでいるんだと気づいて、ちょっとビビった(笑)」。
才能とか暴力性とか自意識とか…
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1967年、東京生まれ。91年、朝日新聞社入社。文化くらし報道部でアニメやマンガを担当。ツイッターでもつぶやいています。単行本「1面トップはロボットアニメ 小原篤のアニマゲ丼」(日本評論社)発売中。
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