仏 最も古い原発の閉鎖決定も 大統領選で不透明な情勢

仏 最も古い原発の閉鎖決定も 大統領選で不透明な情勢
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原子力大国として知られるフランスは、40年前に運転を開始した国内で最も古い原発について、2020年までに運転を停止して閉鎖することを決めました。ただ、今月行われる大統領選挙で与党の候補が敗北するのは濃厚と見られていて、新しい政権の下で予定どおり閉鎖されるかは不透明です。
フランス政府は9日、40年前の1977年に運転を開始し、国内で最も古い、東部のフェッセンハイム原発について、北部に建設中の新しい原発が運転を開始する2020年までに閉鎖することを盛り込んだ法令に署名したと発表しました。

フランスは国内の総発電量のおよそ75%を原子力が占めていて、世界で最も高い原発依存度を引き下げ、再生可能エネルギーを増やすことなどを掲げるオランド大統領は、フェッセンハイム原発の閉鎖を任期中に実現することを公約にしていました。

ただ、国の電力公社との協議の結果、雇用への影響などから、即時に閉鎖することは見送られ、任期中の閉鎖は断念した形となりました。

さらに、フランスでは今月23日に投票が行われる大統領選挙で与党の候補が敗北するのは濃厚と見られていて、新しい政権の下で予定どおり閉鎖されるかは不透明な情勢となっています。