エジプトの教会で爆発相次ぐ 死者40人超える

エジプトの教会で爆発相次ぐ 死者40人超える
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エジプト北部の2つの都市にあるキリスト教の教会で相次いだ爆発で、これまでに死亡した人は合わせて40人を超え、過激派組織IS=イスラミックステートは「自爆攻撃を行った」と主張したうえで、今後もテロを繰り返す可能性を示唆しました。
エジプトでは9日、北部の都市タンタと、第2の都市アレクサンドリアにある、キリスト教の一派、コプト教の教会で相次いで爆発がありました。

当時、2つの教会には大勢の市民が礼拝に訪れていて、エジプト保健省によりますと、2つの教会の爆発で死亡した人は、これまでに合わせて43人に上り、100人余りがけがをしました。

これについて、過激派組織ISはインターネット上に声明を出し、「2つの教会で自爆攻撃を行った」と主張したうえで、キリスト教徒に対して今後もテロを繰り返す可能性を示唆しました。

エジプトでは、シシ政権がイスラム勢力への締めつけを強化してきましたが、これを支持するキリスト教徒に対して、一部のイスラム教徒が反発し、宗教間の対立が深まることが懸念されていました。

事件を受けて、エジプトのシシ大統領は9日、3か月にわたる非常事態宣言を出す方針を発表し、警戒を強めています。

爆発の瞬間とする映像公開

エジプトの内務省は9日、アレクサンドリアの教会で起きた爆発の瞬間を捉えたとする監視カメラの映像を公開しました。

映像では、青いセーターを肩に掛けた容疑者と見られる男が、教会の敷地に入ろうとして警察官に止められる様子が映っています。

その後、男は教会の正面に回り、入り口に設置されたボディースキャナーの機械で検査を受けて、再び、入るのを止められました。

すると、突然、爆発が起きて、辺り一面がオレンジ色になり、白い煙が立ちこめて、がれきが飛び散る様子が映っています。