【ソウル=山田健一】聯合ニュースは9日夜、韓国の大統領選の支持率調査で、野党第2党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)前共同代表が、最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)前代表を上回ったと報じた。安氏が36.8%で首位に立ち、文氏は32.7%で2位だった。
聯合ニュースとテレビ局のKBSが、世論調査会社に共同で依頼して8~9日に実施した世論調査の結果という。韓国の5つの政党の候補者5人について成人2011人を対象に調べた。
安氏と文氏の2人だけを対象にした最近の別の世論調査で、安氏の支持率が文氏を上回ったことはあるが、出馬が現時点で見込まれる候補5人を対象にした調査で、安氏が首位に立つのは初めてとみられる。
安氏は文氏に比べて中道色の強い政策を訴える。朴槿恵(パク・クネ)前大統領の支持基盤だった保守層の取り込みに一定の成果を上げていることが読み取れる。一方、2012年の大統領選で朴前大統領に惜敗した文氏は、政権交代を望む革新系から支持を得ているものの支持層の広がりが課題になっている。
支持率3位は、保守系政党「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)慶尚南道知事の6.5%だった。
大統領選は5月9日に投開票される。韓国は外交、安保、経済で課題が山積し、投開票日まで激しい選挙戦が繰り広げられる見通し。