2017年4月7日、米華字ニュースサイト多維新聞は、米フロリダ州パームビーチで6日始まったトランプ米大統領と習近平(シー・ジンピン)中国国家主席の首脳会談について、「習氏はトランプ氏に1日に3度試された」と題する記事を掲載した。
今回の訪米で、習氏はトランプ氏に3度試された。まずは米軍によるシリアのアサド政権に対する初攻撃だ。米海軍は地中海の艦船からシリアの空軍基地に巡航ミサイル「トマホーク」を59発発射した。習氏の米国到着に合わせて発射命令のタイミングが綿密に練られた。中国の指導者に指導力を誇示することが目的だったからだ。北朝鮮問題での中国の対応に対するけん制でもあった。
次に習氏を空港で出迎えたティラーソン米国務長官の態度だ。同長官は習氏到着後の声明で、中国との「新たな大国関係」には触れなかった。長官は北朝鮮問題で中国が影響力を発揮すること、経済関係では自国の労働者の権利保護を優先すること、ネット攻撃や人権問題を回避しないことなどを強調した。
さらに、トランプ氏は会談後「(習氏とは)長い時間話し合ったが、今のところ何も得られていない。まったく何も。しかし、われわれは長期的にみれば友好関係を構築できるだろう」と語った。トランプ氏の「心の声」ともいえるだろう。こうして習氏はトランプ氏に「3度試され」、心理的なプレッシャーをかけられたのだ。(翻訳・編集/大宮)