テクニカル分析

フィボナッチ・リトレースメントは有用性が高いテクニカル分析か

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テクニカル分析の中でも人気が高い、けどぶっちゃけ素人にはよく分からないフィボナッチ・リトレースメントについて今回は触れてみます。

「フィボナッチ」という言葉は管理人自身はまともにFXに触れ始めた1年半ぐらい前に初めて耳にしたのですが、正直なんのこっちゃ?でした。そもそも、そういうものが存在していることすら当時は知らなかった。

というか、フィボナッチのことを知ってからも、どういう時に使うのが一番いいのかが今ひとつつかめていないというのも実際のところです。

が、せっかくの機会なので、「フィボナッチってなんぞや?」という初心者の方向けの記事を書いてみることにします。

フィボナッチ・リトレースメントとは?

まず超基礎の基礎から。

フィボナッチ・チトレースメントは特定の期間の高値と安値を結ぶことで、上昇相場の押し目あるいは下降相場の戻りの目標価格を導き出すテクニカル指標です。

MT4の左上に表示されているので、クリックすると使えます。

基準とする高値と安値を結ぶと、起点を100.0%とし、61.8%、50.0%、38.2%、23.6%、そして0.0%という線が引かれます。

これがフィボナッチ比率と言われるもので、それぞれが押し目や戻りの目安となります。

一般的に使われるのは38.2%、61.8%です。

こちらは日足の適当な期間の高値と安値を結んでみたものです。

見ていただくと分かるように、Aの38.2%が抵抗となり、何度も抑えられています。

一方で、38.2%を突破したら、今度はBの61.8%まで上昇し、そこが抵抗となっているのが分かります。

「いや、あんた、そういう場面を意図的に選んだだけでしょ」っていう声が聞こえそうですが、これ、本当に適当にチャートをさかのぼって引いてみた結果です。

ここまでキレイに機能しているのは珍しいな、と思う形ではありますが。実際には線にタッチする前に戻したり、一回だけ抵抗にあってすぐに抜くとかもあります。

フィボナッチは未来の相場を予測するのに使える

フィボナッチはここを天井、もしくは底と仮定して引き、それを元にフィボナッチ比率を表示させます。

ということは、この先、相場がどう動くかの予測にも使えるということです。

先ほどのチャートだと、まず考えられるのは以下のことです。

  • 38.2%にタッチしているので、ここから反発して上昇する。
  • 38.2%を割り、いったんは23.6%まで下落する。

さらに、

  • 61.8%を抜けて本格的に上昇トレンドに転じる。
  • 23.6%を割って下降トレンドが継続する。

といったことが考えられます。

結果、どうなったかというと…

このように(といっても、見えにくいかもしれませんが…)、一度下落するも、改めて上昇し61.8%に。しかし、そこでもブレイクしきれず…

みたいなことを繰り返しながら最終的には上抜ける結果になりました。

ここまで長くグダグダした相場が続くのもなかなかないですが、38.2%で度々抑えられているのが見て取れると思います。

61.8%を抜けて上昇に向かい始めた時は、数日間61.8%が抵抗線(レジスタンス)から支持線(サポート)になっていることも分かると思います。

長期トレンドからチャートの先を照らす

先ほどは比較的短い期間でフィボナッチを引いてみましたが、今度はもっと長期的な視点で引いてみましょう。

今回は、ドル円(USDJPY)の日足で、2011年10月31日の実体の安値を起点とし、2015年6月5日の高値を終点にするというかなり長い期間でフィボナッチを引いてみました。

期間が長いので、ローソク足ではなくバーチャートのように見えますが、とりあえず期間が分かるように縦線を入れておきました。

ここでも61.8%がサポートしていたり、38.2%がレジスタンスになっている(抜けたらサポートになっている)のが見て取れますね。

では、ここからどう動くかという話です。

ひとつは高値を抜けてさらに上昇、もう一つは23.6%付近まで下落するといった二つのシナリオが考えられますね。

実際にその後を追ってみると、高値抜けはできず、23.6%を抜け、その後、何度か上にいこうとするものの、23.6%のラインが何度も抵抗になり、結果的に次の38.2%まで落ちているのが分かります。

ただ、これだけだと正直分かりにくいですよね。

高値抜けしなかったのは0.0%をレジスタンスラインとして考えれば、なかなか抜けられなかったので下落したと考えることができますが、次の目標がこの長い期間で引いた中で導き出された23.6%というのは短期・中期でトレードする場合に判断が難しくなります。

そういう時は、また別の期間でフィボナッチを引き直してみましょう。

例えば、高値を超えられず、下がり始めた日の高値と、大きく売られた日の安値と結んでみましょう。

この期間は日足だと今ひとつに見えますが、1時間足など、もっと短い足にしてみると何度もトレードチャンスがあったことが分かります。

まずは23.6%に到達したら戻り売り、抜けたら損切、次に38.2%に到達したら再び戻り売りといった戦略が立てられたわけです。

またここで相場の流れが変わってきたらそれに応じて引き直す。これを繰り返して分析していくわけです。

ぶっちゃけ正解はない

移動平均線やボリンジャーバンドなどは期間の違いはあれど、数値さえ同じであれば世界共通で同じラインが引かれます。例えば、移動平均線の期間を5にしたら、誰が見てもその期間で算出された線が引かれるわけです。もちろん、見る足によってラインは変わりますが、5分足であれば5分足、日足であれば日足で同じ線が引かれます。

しかし、フィボナッチ・リトレースメントはどこでどう引くかは利用者によって異なるので、引き方次第でまったく違った結果になります。

今回、解説用に線を引きましたが、全員が全員そういった引き方をすることはありません。なので、そんな引き方は自分はしない、という人も間違いなくいます。

どれが有効か、あるいは自分に合っているかはひたすら試してみて自分で見つけるしかありません。

インジケーターはお勧めしない

引き方が分からないから、自動でフィボナッチを引いてくれるインジケーターはないの?

真っ先に管理人自身が思ったことです。

で、やっぱりというか、あるんですよね。インジケーターって自分が求めているものって探してみると大抵無料で見つかります。

フィボナッチの場合は、多分「Auto Fibo」が一番有名です。どのサイトでも紹介されていたので、管理人もしばらくこれを使っていました。

本来は開発者のサイトなり、正規でアップされているサイトを紹介するべきなのですが、古いインジケーターのためか、見当たらないので下記から直接ダウンロードしてください。

AutoFibo.mq4ダウンロード
※右クリックで「対象をファイルに保存する」を選択して保存してください。

ただ、フィボナッチは先ほども書いたように引き方は人それぞれ。最終的には自分で引けるようになった方が絶対にいいので、フィボナッチがよく分からないという人は、AutoFiboをいったん使ってみて、どんな感じかつかんだら自分で引いてみることをオススメします。

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