山本知佳
2017年4月8日21時50分
出稼ぎ、進学、里帰り……。半世紀近くにわたって、東北と首都圏を結んできた特急型寝台電車「583系」が、4月8日に引退を迎えた。ラストランの舞台は、奥羽線秋田―弘前間。紺色のラインが走る「国鉄カラー」の最後の雄姿を多くのファンが見送った。
ラストランは秋田―弘前間を計2往復。午前9時27分、ヘッドマークに「ありがとう」と掲げた583系がゆっくり弘前駅構内に入ってくると、ホームに集まった100人近くのファンが一斉にカメラを構えた。
子どもからお年寄りまでファンの年齢層は様々で、中には「583系永遠に!」と書いた手作りのボードを持った人もいた。
弘前市の男性(59)は、20歳のころに初めて出稼ぎで埼玉県に向かった際に乗ったのが、583系だった。その後も出稼ぎで何度も利用したという。しきりにシャッターを切りながら、「ラストランと聞いていても立ってもいられなくて。思い出が詰まった車両なので無くなるのは寂しい」と話していた。
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