「ボブスレーは続けます。毎年ノルウェーに行ってでも続けます」
1998年長野冬季五輪のボブスレー・リュージュ会場「スパイラル」が来年1月を限りに製氷を休止すると知った東京都の会社経営、高瀬秀彦さん(61)はそう話した。旅先のスイスで出会ったボブスレーに50代でのめり込み、1人乗りと4人乗りを購入してスパイラルに保管している。滑走可能な12月から1月は平日もスパイラルへ通い、1シーズンで50本以上滑る。今季は全日本選手権の4人乗りで優勝した。
「利用者が少ないから休止というなら、私のそりに乗ってもらってでも増やしたかった」
101億円をかけて建設した「スパイラル」は五輪後、ナショナルトレーニングセンター(NTC)として活用され、国が年1億円、長野市が年1億2千万円を負担して維持してきた。完成から21年、大規模修繕も必要だ。解体には13億円ほどかかり、放置して廃虚にすれば長野冬季五輪のイメージに傷がつく。氷を張らずに夏季のみの練習施設とすれば市の負担は年間2千万円以下とみられる。製氷休止の判断は妥協の産物だ。
スパイラルはボブスレーとスケ…
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