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【スポーツ】

[体操]復帰内村4位通過

2017年4月8日 紙面から

男子個人総合予選 あん馬の演技をする内村=東京体育館で

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◇全日本個人総合選手権予選

 体操の世界選手権代表選考会を兼ねた全日本個人総合選手権は7日、東京体育館で予選があり、リオ五輪男子個人総合、男子団体の金メダリストで大会10連覇を狙う内村航平(28)=リンガーハット=は85・350点でまさかの4位通過となった。86・050点をマークした千葉健太(21)=順大=がトップで予選を通過し、リオ五輪男子跳馬銅メダリストの白井健三(20)=日体大=は85・750点で3位。女子はリオ五輪代表で2連覇を目指す村上茉愛(20)=日体大=が56・300点でトップ通過を果たした。

 リオ五輪で個人総合と団体の2冠を獲得し、体操界のキングとして君臨する内村でも8カ月ぶりの実戦には越えられない壁があった。

 昨年末にプロに転向してから初の実戦でもあるこの日、最初の種目となった平行棒の最初の連続技。百戦錬磨の内村がバーをつかみ損ねるミスを犯し、13・050点の低得点に終わった。予選トップ通過の千葉が同種目で挙げた14・900点から1・850点も遅れ、トップ通過を逃す要因となった。

 「思ったより試合勘がなくなっていて自分でもびっくり。気持ちの部分でうまく入れなかった。普段なら絶対にしないミス。油断があったのかもしれないけど、失敗というよりも事故といった方がいい」。正確で美しい体操を身上とする内村自身も、信じられないといった表情で振り返った。

 ただし9日の決勝には予選の得点は持ち越しとならず、決勝の演技だけによる一発勝負となる。この日も平行棒での減点がなければトップ通過を果たしていた可能性が高く、平常心さえ取り戻せば10連覇達成は難しくない。「これまで連覇してきたからといってアドバンテージはないし、ゼロからのスタート。でも予選はこんなもん。決勝でミスなくやれれば結果は自然と付いてくると信じている」。一番のライバルは追ってくる若い世代ではなく、自分自身だとキングはよく分かっている。 (千葉亨)

 

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