東武の新型車両70000系は何が画期的なのか

6月から東武スカイツリーラインにお目見え

東武鉄道の地下鉄日比谷線乗り入れ用新型車両70000系(撮影:尾形文繁)

銀色の車体に茶色やオレンジ色のアクセントが入った通勤電車、車体全体が金色に輝く特急。さまざまな色の電車が走る東武鉄道の東武スカイツリーライン(伊勢崎線)に、今度は銀色に赤と黒のラインが入った電車が登場する。東京メトロ日比谷線直通用の新型車両70000系だ。

こちらが現行の20000系(写真:スポッティー / PIXTA)

70000系は、1988年から走り続けてきた現在の日比谷線直通用車両20000系を置き換える目的で登場する。赤と黒のカラーリングは、20000系の車体に入っている「ロイヤルマルーン」と呼ばれる茶色系のカラーを「2つの原色に再精製」したものだという。6月から、東武スカイツリーラインと日比谷線を結んで走り始める予定だ。

もちろん、この新型車両の特徴は、カラーリングが違うだけではない。デザイン面には個性があるものの、多くの点が東京メトロの新型車両と共通化されているのだ。

70000系には「兄弟」がいる

70000系の「兄弟」は、3月25日から運行を開始した東京メトロ日比谷線の新型車両13000系。3ドアと5ドアの車両が混在している同線のホームドア整備に向け、全車両を4ドアに統一すべく登場した車両だ。

各社独自の伝統やルールが多い鉄道業界。その中にあって「ここまで設計段階から仕様を共通化した車両はたぶん初めてでは?」と、東武鉄道の車両部設計課長、川上康明氏は言う。

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