米国株の基本、S&P500やニューヨークダウ30種はどこで買えるの?
S&P500やニューヨークダウ30種が「たぱぞうの米国株投資」では話題に上がりますが、そもそもそれはどこで買えるのかという質問をいただきました。
言われてみれば、「じゃあそのS&P500というのはどうやって買えばいいんだ」という根本的な質問に対して向き合ってこなかったように思います。ここでは改めて触れておきたいと思います。
なお、S&P500というのはスタンダード&プアーズ社による米国大型株500社の指数です。ざっくり言うと日経平均のアメリカ版のようなものですね。
S&P500ETFを円で買う
まず、東証上場のETFで買うという手段があります。
1557「SPDR® S&P 500® ETF (SPY US · 1557 JP)」
1547「上場インデックスファンド米国株式(S&P500)」
がそうです。それぞれ、S&P500に連動した商品です。これは円で買えます。ですから、ネット証券なり、街中の証券会社なりで口座を作り、買い注文を出せばそのままS&P500の指数が買えるということです。
1557はアメリカのスパイダー社が出している商品です。世界最大のETFであるSPYの東証上場バージョンです。経費率が0.09%であり、米国上場のSPYと遜色ありません。どうしても円で買いたいということならば、1557を買うという選択になります。
1547は日興が出しています。これも良い商品ですが、経費率が0.16%します。
S&P500ETFをドルで買う
私のおすすめの方法はドルで買うということです。通貨の分散も利かせられるからです。また、為替変動の影響を受けないので、S&P500の伸びが把握しやすいです。
スパイダー SPY
ブラックロック IVV
バンガード VOO
と3社から出ています。スパイダーのSPYはもっとも歴史が古いために、運用額が図抜けて大きく、そのため流動性も高いです。IVVとVOOは後発ですが、それぞれ低経費率です。2社とも看板商品なので、経費率の引き下げ競争をしています。
経費率を重視するならば、VOOかIVVを買うということになります。関連記事にもう少し詳しく書いた記事を載せておきますので、併せてご覧いただければと思います。
ダウ30種ETFはDIAがあります。これも優れたETFではありますが、他にもっと良いパフォーマンスのETFがありますのでここでは紹介するにとどめておきます。
そんなに儲かるならばみんな買えばいいのに?
おっしゃる通りですが、投資の一歩を踏み出す人は限られています。もともとこのブログは、私の友人や家族に投資の良さを伝えるために始めたものです。日本株をしているときには人に自信をもって勧めるようなものはありませんでした。
しかし、米国株、特にETFを調べていて
「VTIとVYMならば誰に勧めても安心だ」
という確信を得るに至りました。買って、老後まで持っておけばよいだけだからです。その後、VOOも加えていますが、正直に申し上げてこの3つをコツコツと買っていけば十分資産形成になります。ポイントは暴落時に撤退しないことでしょう。
人に説明するときに、口頭だけでは不十分です。書き言葉にしたり、図表を入れたりすると説得力が増します。私は20年近く投資に親しんできましたからなんとも思いませんが、やはり抵抗ある人が多いのです。
私たちの周りには、生産性に課題を抱える日本的な組織・年金の仕組み・上がらない年収・増えない人口など将来に対する不安要素が多々あります。
それに対する処方箋が投資ということになります。私は私の周りにいる人たちも大切にしたいと思っていますから、ブログという手段で表現を始めたということです。
自分だけが知らんぷりして投資をして、将来に備えるということができなかったのです。おせっかいかもしれませんが、そういうことです。なぜ、そこまで確信があるかというと、私自身が相場の世界の恩恵に浴してきたからです。その経験を分かりやすい形で紹介したい、伝えたいという動機でした。
思いがけず、多くのPVを頂戴することになり、すでに友人や家族といったドメスティックな枠を超えています。最初にVTIやVYMを推奨したときから30%近く上がっていますから、よい時期に伝えられて良かったと思っています。
ただし、これからは厳しい時もあるでしょう。そもそも年率30%の投資を目指していてはいつか破たんします。せいぜい狙って年率5%ぐらいではないでしょうか。私が目指しているのもその数字です。
%はともかくとして、投資界における数少ないプラスサムゲーム、参加者全員が勝てるのが米国株投資だと思っています。
どうして株で追い込まれる人がいるの?
追い込まれる理由は簡単です。
- 過度な信用取引をしてしまう
- 余裕資金で投資をしていない
- 値動きに魅せられている
こういうことです。シンプルです。この3つを全て実行し続ければ、いつか破滅します。永遠に勝ち続けることは無いからです。一度の大負けで市場から退場を迫られてしまいます。99回の勝ちを積み重ねても、1回の大負けで退場するのが相場です。
1「過度な信用取引をしてしまう」 信用取引とは、レバレッジを利かせることです。100万円を担保にしてお金を借り、300万円の取引をするようなことを言います。300万投資して半額になれば、損金が150万円になります。100万円の担保では支払ができません。50万円借金が残ります。
金額が大きくなると当然絶望的な負けも見えてきます。もちろん、勝てれば大きく資産を伸ばすことができますが、レバレッジに魅入られた投資家は破滅まで続けてしまうケースがあります。恐ろしいことです。
2「余裕資金で投資をしていない」 株式というのは不思議なもので、ついつい多く買いすぎるものです。特に上昇相場ではそうです。本来は下落相場の時のほうが良い株があるのですが、人間の心理とはそういうものなのです。
余裕資金で最初は始めても、気が付けば全力で相場に入金し、生活資金まで投入するようなケースがあります。ポジションを取りすぎると暴落相場に対処できませんから、結果として追い込まれます。
3「値動きに魅せられている」 日本ではなぜか投資というと、キャピタルゲイン投資に注目が集まります。毎日のようにストップ高、ストップ安を繰り返すような銘柄です。上手く乗れれば大きく資金を増やすことができます。しかし、多くの人は大きく資産を減らします。
私もそうですが多くの人は普通の人です。普通の人には短期のキャピタルゲイン投資は無理です。
短期のキャピタルゲイン投資で資産を伸ばす人は才能があります。自分に才能があると自信がある人は、少額でFXに挑戦してみると良いでしょう。あれは完全なゼロサムゲームで値動きもありますから、自分の才能が推し量れます。
このブログではそういう選ばれた才能ある人だけの投資ではなく、「だれもができる投資術」を伝えたいと思っています。先にふれたブログの成り立ちに共通しますね。
逆に言うと、この3つを避けて、先に述べたETFを積み重ねていけば生活が破たんするようなことは少なくともありません。
関連記事です。