THAAD:韓国ネットの中国製不買運動は成功したのか

ネットで反中世論拡大も、大手スーパーの中国製品売り上げに影響せず
青島ビール、輸入ビールのシェア1位に

 ソウルに住むキムさん(32)は先週、インターネットのコミュニティーサイトに「小米(シャオミ)の補助バッテリーを買いたいが、長所と欠点を教えてほしい」と書き込んだところ、ネットユーザーから猛攻撃を受けた。「中国によるTHAAD報復(終末高高度防衛ミサイルの韓国配備に伴う中国の反発)のせいで韓国経済が揺らいでいるというのに、中国製を買うとは頭がおかしいんじゃないのか」「中国がどういう態度に出ようと、バカみたいに中国製品を買う人間の方が問題だ」などのコメントが相次いだ。そのためキムさんは数時間後に元の書き込みを削除した。キムさんは「中国製を買う人をまるで逆賊扱いするような雰囲気だ」と話した。

 THAADの韓国配備に反発する中国の報復が続き、韓国ではインターネットを中心に反中感情が広がっている。インターネットの各種コミュニティーサイトやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)には「中国製品の不買運動に参加する」といった書き込みが続出している。

 一部のネットユーザーは、聯想(レノボ)、小米、華為(ファーウェイ)、海爾(ハイアール)など中国ブランドのリストを作成し、ネット上で広めている。「低価格の生活用品を主に販売するオンラインサイトAの製品はほとんどが中国製なので、そのサイトには行かないように」「中国製を捨てて東南アジア製の製品を使うのが国家安保だ」などの書き込みも相次いでいる。

 中国旅行を計画していた韓国人のほとんどは旅行を取りやめるか、行先を変更している。韓国最大手の旅行代理店「ハナツアー」によると、今月の中国旅行商品の予約件数は前年同期比で44%減少。代わりに東南アジアへの旅行は63%、日本への旅行は14%、それぞれ予約件数が伸びた。ハナツアーの関係者は「中国へ旅行に行っても、反韓感情のせいで何らかの被害を受ける恐れがあるため、旅行自体をキャンセルする顧客や、価格帯がほぼ同じの東南アジアに行先を変更する顧客が多い」と説明した。

 しかし、インターネット上での反中世論は強いものの、実際の消費財市場で中国製の商品に対する目立ったボイコット現象は起きていない。

 大手スーパーのイーマート、ロッテマート、ハイマートはいずれも6日「中国製の製品に対する需要はほとんど減少していない」と発表した。むしろ中国を代表するビール「青島ビール」のイーマートでの販売シェアは、昨年は輸入ビールの中で4位だったが、今年の1-3月にはシェア10%で輸入ビール1位に躍り出た。

 淑明女子大のキム・ミンジョン教授(消費者経済学科)は「行先を変えるだけでよい旅行商品とは異なり、一般消費財の場合、われわれの生活の中で中国製が占める割合は非常に大きいため、反中感情に基づいた不買運動はなかなか成功しない」と説明した。

イ・ジュンウ記者 , キム・ヒョンレ記者
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