Azure 仮想マシンサイズの選択方法の指針【4/6 更新】


Microsoft Azure で利用できる仮想マシンのサイズには、様々なものがあります。開発とテストに適したエントリ レベルの経済的な A シリーズ (A0~A7) とそれに続く Av2 シリーズ、最も汎用的に使える D シリーズと、平均 35% 高速な CPU を搭載する次世代の Dv2 シリーズ、コンピューティング集中型のワークロードに最適化され、CPU 対メモリ比に優れてコストパフォーマンスが良い F シリーズ、D シリーズの 2 倍のメモリと 4 倍の SSD を搭載し、大規模なデータ処理に適した G シリーズ、分子モデリングや計算流体力学などの科学計算向けのハイパフォーマンスなA8 ~ A11 および H シリーズ、ストレージに最適化された L シリーズ、GPU が有効でグラフィックやビデオ処理などに適した N シリーズ、高負荷の I/O ワークロード向けに Premium Storage を使用できるDS シリーズDSv2 シリーズFs シリーズ、および GS シリーズなどです。

 

azure-iaas-overview

 

業務システム稼働に検討されやすい主な仮想マシンは?

この中で、業務システム向けの仮想マシンはどれでしょう。Azure には本番システム稼働に適した 4 コアから 8 コアの仮想マシンが充実しています。代表的な仮想マシンは以下の通りです。

# #Core VM item Memory (GiB) HDD/SSD Disk Size (GB)
1 4 A3 7 HDD 285
2 D3 14 SSD 200
3 D3v2 14 SSD 200
4 F4 8 SSD 64
5 G2 56 SSD 768
6 6 NV6 56 SSD 340
7 NC6 56 SSD 340
8 8 A4 14 HDD 240
9 A8v2 16 SSD 80
10 A10 56 HDD 382
11 D4 28 SSD 400
12 D4v2 28 SSD 400
13 F8 16 SSD 128
14 G3 112 SSD 1,536
15 L8 64 SSD 1,388
16 H8 56 SSD 1,000

 

これだけたくさんあると、どれを選べばいいのか迷いますが、目安としては、最新型の2 in 1タブレットである Surface Pro 4 よりよいパフォーマンスかどうかでテスト用か本番用かを切り分け、あとはメモリやストレージをたくさん必要とするかどうかで判断することをお勧めします。ベンチマークテストの PassMark Score で Surface Pro 4 と同等以下のスコアしか出ない D3、A3、A4、A8v2 は業務システムへの適用を考えず、テスト用か限定した用途への適用が妥当です。

また、基本的には高額な仮想マシンになるにつれパフォーマンスも向上することから必要なメモリやディスク容量を確認しつつ CPU パフォーマンスが十分かで判断して選択してください

ベンチマークテストの値 (パフォーマンス) とコストで各仮想マシンをプロットしてみると以下の図のようになります。

azure-vm-perf-vs-cost-map

まとめ!!

基本的には Dv2 を第一オプションとして選択

必要に応じ以下シリーズを選択肢とする。

  • メモリ最適化が必要な場合は G シリーズ
  • ストレージ最適化が必要な場合は L シリーズ
  • ハイパフォーマンスが必要な場合は H シリーズ
  • GPU 利用時 は N シリーズ

 

D シリーズおよび v2 を含む A8 までの A シリーズは余程の理由がない限り選択することは望ましくない

D シリーズなら Dv2 シリーズの選択をまずは検討すべき。

 

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