教育勅語活用に野党反発=「国会決議違反」と抗議

時事通信 / 2017年4月4日 17時54分

 教育勅語の教材活用を否定しないとした政府答弁書に対し、主要野党は反発を強めている。民進党は4日の衆院議院運営委員会理事会で、教育勅語の「排除」や「失効」を確認した1948年の衆参両院決議に「大きく反する」と抗議した。これに対し、菅義偉官房長官は記者会見で「憲法や教育基本法に反しないような適切な配慮の下で取り扱うことまで、あえて否定するものではない」と反論した。

 民進党の蓮舫代表は4日、文化放送の番組で「(天皇)陛下のために玉砕することを是とするような教育勅語を持ち出し、一部に道徳があると説明する必然性はない」と批判。「反省材料として取り上げることがあっても、それを是として、分別のついていない子供たちに教え込むような教育は絶対にあってはならない」と主張した。

 社民党の又市征治幹事長も同日の会見で「安倍政権の好戦的、国家統制的なところが出ている。時代錯誤の動きを厳しく批判しなければならない」と述べた。共産党の小池晃書記局長も3日に「異常な決定だ。そもそも教育勅語は憲法と教育基本法に反する」との見解を示している。

 一方、安倍政権と協調する場面も目立つ日本維新の会の馬場伸幸幹事長は会見で「現代語版教育勅語を作り、日本全国で教えていくことも必要だ」と述べた。 

[時事通信社]

jiji

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