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【政治】

復興相「自己責任」発言撤回せず 野党批判「政権の本音」

 今村雅弘復興相は六日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、東京電力福島第一原発事故に伴う自主避難者の帰還を巡り「本人の責任」「裁判でも何でもやればいい」とした発言の撤回を民進党が求めたのに対して、応じなかった。野党は「安倍政権の本音が出た」と批判を強めた。

 民進党の郡和子氏は「被災者を侮辱した」と謝罪と発言撤回を要求。今村氏は「皆さまにご迷惑を掛けたことをおわびする」と謝罪したものの、自主避難からの帰還に関しては「仕事の関係、子どもの通学などを勘案して、皆さんが判断されることだと言ったつもりだ」と釈明し、「『自己責任』という言葉の使い方がよくなかった。避難者自らの責任という印象を与えたことは申し訳なく、深くおわびする」と述べた。

 安倍晋三首相は六日の衆院本会議で、民進党の逢坂誠二氏が今村氏の更迭を求めたのに対し「被災者に寄り添いながら、復興に全力を挙げる内閣の方針はいささかも変わらない。今村氏には引き続き、一日も早い被災地の復興に向け、全力で職務に取り組んでもらいたい」と拒否した。

 民進党の蓮舫代表は六日の記者会見で「謝罪をしても言葉を取り消していない部分がいくつもある」と指摘。逢坂氏も記者団に「自主避難せざるを得なかった方に自己責任を追及するのは非常に残酷なこと。撤回するべきだ」と述べた。社民党の福島瑞穂副党首は取材に「安倍政権の本音、地金が出た。今村氏は政府がやっていることを正直に話した」と述べた。 (横山大輔)

 

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