韓国に素粒子ニュートリノの最先端観測装置が建設される見通しであることが3日、分かった。最先端観測装置「ハイパーカミオカンデ」の建設を目指す共同研究グループがこのほど、観測装置を韓国に建設する方針を固めた。
ニュートリノは物質を構成する素粒子の1つで、あらゆる物質を通り抜けてしまうため検出が難しい。太陽などの恒星は常にニュートリノを放出しているため、これを観測することで光や電波では捉えられない星の中心の様子などを観測できるようになると期待されている。
共同研究グループに加わる東京大学宇宙線研究所の広報担当者はNNAに対し、「検出器の規模や場所など詳細は決まっていないが、韓国にも観測装置を建設する方向で検討している」と話した。
韓国の観測装置では、茨城県東海村にある「大強度陽子加速器施設」から打ち出され、岐阜県飛騨市で建設予定のハイパーカミオカンデを通過したニュートリノビームがどのように変化するかを観測する。
共同研究グループは日本や韓国、カナダ、フランスなど12カ国の研究チームで構成されている。ハイパーカミオカンデは2018年4月に着工し、26年4月に運転開始する予定。韓国に建設される観測装置も同じ時期に建設される見通しだ。
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