どうも!とらうさ園長です^^
今回は発達障がいである「自閉症」について少しお話していきたいと思います。
いきなりピンポイントな話になってしまいましたが僕の知識の1つとして情報を共有できればと思ったので書いていきます。
ちなみに僕は自閉症のスペシャリストでもなければ教授などでもありません。
福祉関係に数年携わっているだけの一般人ですのでそうなんだ~と聞き流す程度に見ていただければと思います。
※すでに知識のある方には何を言っているんだという内容になってしまうと思いますのでご了承ください。
自閉症に対するイメージ
まず自閉症という言葉を聞いたことはありますか?
福祉の分野と関わっていない人であれば聞いたことがない人もいるかと思います。
では一度くらいは聞いたことがあるという人で自閉症に対してどんなイメージを持っているでしょうか?
僕がよく聞くのが「引きこもっていて暗い感じ」です。
自閉という言葉から、自分を閉ざすのようなイメージになっているんだと思います。
あなたも同じようなイメージでしたか?
僕も仕事をするまではまったく同じイメージを持っていました。
関わったことがないのでしょうがないですよね。
駅のホームや地下鉄、街中などいろんなところに自閉症の方はいらっしゃいます。
・ホームでずっと列車を待って列車の写真を撮っている
・地下鉄のアナウンスの真似をしている
・見た目は成人でも高い声を出して1人で喋っている
あくまで一例ですがこういった方を見たことがあると思います。
自閉症の中でも軽度の方で社会に出ることの出来る方たちですね。
このような方たちを見て、なにも知らない人からしたら怖いとか近寄りたくないとかそういった印象を受けると思います。
ただ、自閉症についての知識がある方であれば、ここにいて大丈夫かな~とか付き添いの方はいないのかな~とか一歩先の視点で彼らを見ることが出来ると思います。
自閉症というのは一般的に考えられているよりも怖くないものです。
根本的には僕らとなんにも変わらないですし好きなことは好き、嫌いなことは嫌い当たり前の感情を持った純粋な方たちです。
知識があるかないかだけでも捉え方やイメージはガラッと変わりますよね。
自閉症とはどんな障がいなのか
自閉症は「発達障がい」という大きな枠の中に入っています。
他にもアスペルガー症候群、ADHD、LDなどがあります。
アスペルガーという言葉は自閉症よりも聞いたことがあるんじゃないでしょうか。
その「発達障がい」ですが、ものすごく噛み砕いて言うと・・
脳の発達が遅れていて身体が成人になっても脳は子どものまま
こんな感じです。
もちろん厳密に脳が子どものままというわけではないと思いますが脳の発達に異常があるため「発達障がい」と呼ばれています。
自閉症の主な特徴としては・・
1『強いこだわりを持つ』
2『言葉の発達が遅れる』
3『コミュニケーションがうまくとれない』
4『社会性に欠けてしまう』
などがあります。
では順番に簡単な例を挙げていきたいと思います。
『強いこだわりを持つ』
「こだわり」という言葉は何度か耳にしたことがあると思います。
たとえばプロの料理人がいて「このソースにはすごくこだわっていて、10年かけて作ったんですよ!」と言ってたりしますよね。これがこだわりです。
そのこだわりの中の1つとして「同一性保持」というものがあります。
日常生活では使わない言葉ですしあまり聞き慣れないかなと思います。
あるお家にこのリモコンは毎回ここに置けって言っただろ!と奥さんに怒り心頭の旦那さんがいたとします。
下線の部分が同一性保持です。
文字通り同じであり続けるみたいなイメージです。
今回で言うと同じ場所にないとダメということです。
別に悪いことではないですしそれが個々人のこだわりなのでしょうがないんですが自閉症の方はこの加減がわかりません。
このままリモコンを例に取ります。
『所定の位置にリモコンが無いと気が済まない』
これは先ほどと同じように健常者でもこういう方がいるかと思います。
ですが自閉症の方になると・・
『所定の位置の中でも【絶対ここじゃなきゃ気が済まない】』
などのようにこだわりの強さが違ってきます。
もちろん健常者でもこういう方がいるかもしれませんがあくまで簡単な例として言えばこんなイメージです。
個人差もあるので自閉症者全員が持っている特性ではありませんし人それぞれこだわるところは違います。
そしてよく自閉症の方で多いこだわりが「水」関係のものです。
水道の蛇口から水を出せば、蛇口を閉めるまで永遠と水が出続けますよね。
自閉症というのは「終わり」の理解が難しいので水をガブガブとずっと飲んでしまったり蛇口から出る水をずっと見ていたりしてしまうことがあります。
余談ではありますが僕が知っているこだわりで
・太陽の動きに合わせて生活している
・回転するものを見ているのが好き
・次にやること(例:食事→歯磨き)をとにかく早く終わらせたい
などもあります。
『言葉の発達が遅れる』
これはその言葉の通りでもう喋れるという年齢になっても言葉が出てこないということです。
これは保育所や幼稚園に通っているときに先生たちが言葉の遅れに気づいて関係機関に相談したところ発達障がいでしたとなるケースが多いです。
子どものうちは月齢もあるのですぐに発達障がいと判断は出来ないですしご両親の想いもありますので結構シビアな問題かと思います。
もう周りの子どもは喋っているのに家の子は喋らない・・
自分の子どもが障がいを持っているなんて・・
と認めたくない親の気持ちも痛いほど分かりますが子どものためを思うならいち早く専門家に評価してもらったほうがいいですね。
発達障がいというのは治せないものではありますが、子どものうちからケアすることで良い方向に向かってくれることもあります。
言葉の遅れの例を挙げてみます。
月齢も同じ4歳の子どもが2人いたとして・・
Aちゃんは「パパー!〇〇くんと一緒にアンパン〇ン描いた!」、「先生遊ぼう!」など短い文章でも相手に伝えることが出来たとします。
一方Bちゃんは「パー(パパ)」とか「せーせ(先生)」など単語すらままならない、もしくは単語くらいしか話すことが出来ません。
これも分かりやすく2人としていますが30人中1人だけこのように言葉が遅れていることがあります。
こうなると明らかにBちゃんは言葉の発達が遅れているので関係機関やご両親と相談という判断になるわけです。
『コミュニケーションがうまく取れない』
これも言葉の発達の遅れと同じで言葉の通りですが、自閉症の特性というよりは発達障がい全体の特性と言った方がいいかもしれません。
コミュニケーションを上手にとることが出来ないので対人関係を良好に保つのが難しく社会に出ても理解されずに辛い思いをしてしまうことが多いです。
相手の話を聞くことが出来ずに一方的に話をしてしまったり、嫌なことがあったらパニックを起こしてしまったり、相手との距離が近すぎて不快な印象を与えてしまったりコミュニケーションといっても様々です。
これも例をあげてみますが・・
あなたがスーパーでショッピングをしていたとします。
近くにみず知らずの30代くらいの男性が近づいてきて・・
急にあなたの頬を触ったり頭のニオイを嗅いできたりしました。
さあ、どうでしょうか?
普通に考えて怖いですよね。
あなたが女性であればなおさら恐ろしいと思います。
ですがこれも彼らのコミュニケーションの1つなので彼らからすると当たり前のことなんです。
相手の気持ちや考えを汲み取るのが苦手で一方的になってしまいます。
コミュニケーションをとるときはそれぞれに合った適切な方法を使うことでお互いに不快な思いをせずに交流することが出来ると思います。
『社会性に欠けてしまう』
最後になりますがこれはコミュニケーションの部分と少し似ています。
自閉症は他者の気持ちを考えたりすることが苦手なので周りに人がたくさんいるから、ということを気にしない人も多いです。
ただ、人混みが苦手な方もいますし人と関わることを嫌う人もいますのでこれについても個人差はあります。
例を挙げてみますと・・
あなたは朝の通勤ラッシュ時に地下鉄に乗りました。
始発から終点まで行かなければいけません。
周りにはたくさんの人で溢れかえっています。
では終点まで地下鉄のアナウンスを大きな声で真似してください。
どうでしょう、あなたにはできるでしょうか?
一般的に考えてできる人のほうが少ないと思います。
ですがこれも自閉症の方の中で比較的見ることが多い行動です。
※何度もしつこくて申し訳ないですが個人差のあることなので自閉症の方でもこのようなことをしない人はたくさんいます。
あくまでわかりやすい例を出しています。
最後に
ここまでざっくりと話を進めてきましたがなんとなくでも自閉症について理解できましたか?
本当に奥が深い世界で人それぞれ特性も違いますしこうすれば絶対大丈夫!という正解の無い分野です。
まだまだ世間には理解されがたいことですし障がい者について知らない人が多いのも現実です。
ちょっとの知識でもあれば見え方は大分変わってくると思いますので今回このようにお話させていただきました。
社会に出ている障がい者はたくさんいます。
軽度の方であれば自分で働いて生きていかなければならない人もいるでしょう。
そんな方たちを見てただ怖がったりするのではなくほんの少しでもいいので理解しようという気持ちをもっていただければと思います。
ほんとの最後に僕の個人的な考えとして(ただ言いたいだけ)障がい者だからといってサービスなどを優遇する制度は良いですが、精神的に不安定だからという理由で罪が軽くなるこの国の制度は大嫌いです。
罪を犯した1人の人間として扱うべきなのに、そこに差を作ってはいけないでしょうよ
と心の奥底から思っています。
よく殺人事件などのニュースを見ていて「また精神鑑定か」と嘆いています。。
今の司法には問題ある気がするな~(;´Д`)
すいません、つい長々と書いてしまいました。。
また機会があればこのような記事を書きたいと思います。
ご覧頂きありがとうございました^^