中で一日中過ごすような巨大ショッピングモールが、次々に閉鎖されている
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引用:http://netgeek.biz/wp-content/uploads/2014/04/38.jpg


アメリカに買い物難民は居るか

日本では過疎地のスーパーが閉店して買い物できなくなる、買い物難民が社会問題になっています。

1990年代に商店街が衰退し、変わって大型スーパーやショッピングセンターができたが、それも閉鎖が進んでいる。

原因は少子高齢化と都市部への人口移動、ネットショッピングの台頭によって、田舎の実店舗の売上げが落ちたからでした。
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ネットで買い物したとしても日常的な消耗品や食品は近所の店舗で買う必要があるが、それが出来なくなっている。

しかも利益が出る「おいしい商品」はアマゾンなどネット販売に取られてしまい、トイレットペーパーのような低価格品が売れ筋になる。

この結果田舎のショッピングセンターは利益を出すためのハードルが上がり、一定以上の人口がないと店舗を維持できなくなった。


テナント方式のショッピング街は一店舗でも「空き地」ができると続けてくしの歯が抜けるようにテナントが撤退します。

全ての店舗が魅力的で、「あそこに行けば何でもある」となるから集客できるのだが、パラパラと空き地があったのでは、希望の商品が見つからない状態になる。

一度そうなってしまうと回復は難しく、営業している店舗も客が確実に買う商品しか並べなくなり、ますます魅力が低下していきます。


あとは一直線に衰退の道を辿り閉店、買い物する商店がない買い物限界地域が出来上がります。

田舎では各家庭が自動車を所有しているが、これが却って小さな商店の存続を困難にし、もっと大きな町の大きなスーパーで買い物を済ませてしまう。

こうした状況は日本だけではなく、アメリカでもショッピングモールの閉鎖や過疎化が続いています。



巨大モールは半減

アメリカは1980年代に巨大な街のようなショッピングモールが全米に建設され、小さなスーパーや個人商店が駆逐されていきました。

1人が1台ずつ巨大な自動車を保有していたので自分の街に商店がなくなっても困らず、週末に1週間分の食料を買い込んで、イナバの物置のような巨大冷蔵庫に保存する生活スタイルでした。

ところが2000年代にアマゾンのようなネットショッピングが台頭し、2010年代になると売上げが落ちた大型モールが次々に閉鎖されました。


大型ショッピングモールの来店客数は全米で最盛期の3分の1程度になってしまい、テナントが続々と撤退し始めました。

ファッションや総合雑貨など有力ブランドが撤退したら、それを目当てに来た人は失望し、2度と来なくなるでしょう。

ネットショップが強い分野から先に撤退し、残るのはネット上では余り魅力が無い商品を売っている店という事になります。


全米のショッピングモールの3分の1が数年以内に閉鎖されて、最盛期の半分になると予想されています。

一部のテナントが閉鎖されるとテナント料が入らなくなり、集客も減るので各テナントの収入も下がり、巨大な赤字施設になります。

テナントは少しでもコストを減らそうと商品の仕入れを減らし従業員を減らすが、何も無い店舗に雑然と置かれた商品、やる気のない店員の組み合わせが侘しさを増幅させる。



買い物せず、ネットで済ます人が増加

従業員が減って商品を箱から出すこともしなくなり、大売出しを連発しだしたら、もうすぐ閉店のサインかも知れない。

それでも大型ショッピングモールの客は数十キロ圏内から自動車で来るので、閉鎖されても別のショッピングモールに移動すると考えられている。

恐竜が絶滅して哺乳類が栄えたように、大型ショッピングモールが閉鎖された後には、郊外の小規模スーパーが埋め合わせをする。


問題はむしろ都市の中心部で、アメリカは富裕地区、中間地区、貧困地区と分かれているために、貧困地区で買い物をするスーパーが撤退している。

代わって進出しているのが低価格なファーストフード店で、食料を買うのではなく、出来上がったホットドッグやピザを買っている。

商店も無いような大田舎ではトイレットペーパーから食料まで、すべてネットショッピングで配達してもらう人が大勢居ます。


コンピューターやインターネットは英語で始まったので、日本語しか分からない日本の高齢者より、英語しか分からないアメリカの高齢者はかなり有利です。

感覚的に触っていればなんとか操作して買い物はできているようで、多くの高齢者がネットで買い物をしている。

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