2017年3月に突如発表された新型iPad、そしてiPhoneSEの容量アップ。どちらも新製品というより、マイナーチェンジというレベルのアップデート内容ですが、今回はそこから読み解けることに触れていきましょう。
iPhone SEは容量アップのみのマイナーチェンジ
今回発表されたiPhone SEは、ハードウェアの構成はそのままに、ストレージ容量を増やすという内容でした。要は、ハードウェア性能そのものは従来のSEと全く同じということです。(詳しくは下記の記事を参照。)
iPhoneSEはiPhone6sと同世代のハードなので、CPUはA9、Apple Payのおサイフケータイ対応はなしということになります。現行のiPhone7がA10チップを搭載しているので、丁度1世代前のハードウェアということになりますね。
新型iPadも実質マイナーチェンジに留まった。
今回の新型iPadはAir2の後継機と見られていましたが、ハードウェアの機能が一部簡略化されたほか、サイズや重量も初代Airと同じ状態に戻るなど、新型というには微妙な内容となりました。(詳しくは下記の記事を参照してください。)
ただ、こちらはiPhoneSEと異なり、CPUがAir2のA8XからA9へとアップデートされています。つまり、こちらもiPhone6s世代と同じハードウェア構成になったということですね。
そう、iPhone6s世代と同じなんですよ。(大事なことなので二度言いました。)
Appleの製品寿命についての考え方
Appleでは、過去に自社製品の寿命についての発表を行っています。
これによると、Macの製品寿命が概ね4年なのに対して、iOSデバイスは3年とされています。逆の言い方をすれば、(Appleの方針変更がない限り)発売から3年間はiOSのアップデートが提供されると予想することが可能です。
ここで、先程述べたことを思い出して見てください。
今回の新型iPadやiPhoneSEが搭載するA9チップ、これをを最初に搭載した機種はiPhone6sでした。さて問題です。iPhone6sが発売されたのは、いつでしょう?
AppleはA9世代を当面存続させるつもり?
ここまでくれば、鋭い方は私の言いたいことがおわかり頂けたかもしれませんね。
iPhone6sは、2015年秋に発売されたデバイスです。この記事を書いているのは2017年の3月ですから、今年の秋で丸2年になります。
前述したAppleの製品寿命の考え方に従えば、iPhoneのそれは3年間程度ですから、単純計算で2018年の秋頃にはアップデートが終了してもおかしくありません。しかし、もしこのタイミングでiPhone6sのOSアップデートを終了してしまうと、これはこれで困ったことが起こるのです。
前述のように、iPhone6sは同世代のA9チップを使ったiPhoneSEと、今回の新型iPadという兄弟機があります。もし、iPhone6sをアップデート対象外とするなら、これらの兄弟機も一緒にアップデート対象から外さなくてはなりません。
仮にそうなった場合、iPhone SE(2016年発売)は2年、新型iPadに至っては僅か1年ほどでアップデートの提供がなくなってしまうわけで、流石にこれではユーザーの反発は必至。
かといって、iPhone6sだけフィルタリングしてアップデート対象外とするのも、シンプルな方法とはいえません。(それはそれでお金が掛かりますしね。)
そう考えると、今回の新型iPadが寿命を迎える2020年春まで、iPhone6sやSEの需要が延長されると考えるのが自然でしょう。
まとめ:iPhone6sでもまだしばらく戦えそう?
今回は2017年春モデルに採用されたCPUを元に、iPhone6sの寿命について考察してみました。この記事の考察が上手く当たれば、iPhone6sやSEを長く使いたい人にはありがたい流れになりそうですね。
ただ、スマートフォン用のOSやアプリは年々ハードウェアの要求性能が高くなっていく傾向にあるので、ハードウェアが長生きできることと快適に使えるかどうかは、また別の問題です。
「ITデバイスは欲しい時が買い時」なんて言葉もありますし、実際は適度な頻度で新型へ買い替える方が良いかもしれません。
なお、この記事の内容は、あくまでも現状を元にした予測にすぎません。実際にこれが当たるかどうかはApple次第なので、読者のみなさんも参考程度に留めて頂ければ幸いです。
以上「iPhone6sのベストな買い替え時期はいつ?iPhoneSEと新型iPadのおかげで、iPhone6sの寿命が伸びるかもしれません。」でした。